【書評】自衛隊より怖い。中国が日本のアニメやゲームを恐れる訳

shutterstock_1187663776
 

「戦狼外交」とも呼ばれるその強気の姿勢から「怖いものなし」のようにも見える中国ですが、彼らが「武力による国家間戦争」より恐れているものが日本に存在しているようです。今回の無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』で編集長の柴田忠男さんが取り上げているのは、博覧強記の評論家が我が国の秘めたる力や先進性を紹介した一冊。世界が日本のソフトパワーを認め、そして恐れる理由も記されています。

偏屈BOOK案内:日下公人『日本発の世界常識革命を 世界で最も平和で清らかな国』

fc20201102日本発の世界常識革命を 世界で最も平和で清らかな国
日下公人 著/ワック

著者は日本経済の名ナビゲーターであり、未来予測の正確なことに定評がある。ものすごく重要なことをさらっと書く。こんな凄いネタを惜しげなく、しかもユーモラスに書いていいのか、欲のない人だなと思う。この本は月刊誌『WiLL』に連載中の「繁栄のヒント」を、一部改題加筆して構成したものである。

「現憲法を廃止すれば十七条憲法が復活する」……って、どういうこと?憲法廃止について考える。改正ではなく、廃止である。著者はそれが日本に一番マッチしているという。第一の理由は、なくても困らないから。ホントにそうですね。第二に、なまじ憲法があるために、いろいろな憲法論が登場するから。第三に、イギリスなど、憲法をひとつの聖典にしていない国があるから。

【関連】聖徳太子が中国の皇帝に「日没する処の天子」としたためた理由

日本で現憲法と明治の帝国憲法を廃止すれば、実は聖徳太子の十七条憲法が復活するかもしれない。まだ廃止されていないからである。「和を以て貴しとなす」なんて、世界憲法にしたいくらいだ。ヨーロッパのどこかの国の憲法では、国防軍の災害出動は厳禁…そのときを狙って外国軍が侵略してくるかもしれない…と書いてあるらしい。自衛隊が災害出動時、アノ国の動向に要注意だ。

アメリカの裁判も日本に学んで「証拠開示制度」をつくったら和解率が上昇し、日本に近づいてきた。証拠を先に見せ合うもので、後出しジャンケンは認められない。これにより専門家は判決の予想がつく。勝ってもこれくらいかと思えば話が早い。無駄な費用と時間が節約されて「和解」になる。考えてみれば日本は昔からこんな裁判をしてきた。

print
いま読まれてます

  • 【書評】自衛隊より怖い。中国が日本のアニメやゲームを恐れる訳
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け