「桜」答弁、菅首相は自身の責任否定 安倍氏招致「国会で判断を」―衆院予算委

2020.11.25
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by 時事通信


衆院予算委員会で答弁する菅義偉首相=25日午前、国会内

衆院予算委員会で答弁する菅義偉首相=25日午前、国会内

  • 衆院予算委員会で質問する立憲民主党の枝野幸男代表=25日午前、国会内

 衆院予算委員会は25日午前、首相と関係閣僚が出席して集中審議を行った。首相は、前首相の後援会が主催した「桜を見る会」前夜祭をめぐる問題で、野党が求めている安倍氏の国会招致について「国会で決めることだ」と述べるにとどめた。安倍氏周辺が前夜祭の費用の一部補填(ほてん)を認めていることに関しては、自身の直接的な関与や責任を否定した。立憲民主党の代表への答弁。
 前夜祭をめぐっては、参加者が払った会費と実際の経費の差額を補填し、2015年から昨年までに総額800万円超をホテル側に支払ったことを安倍氏側が認めている。安倍氏は首相当時、契約主体は参加者個人で、安倍事務所は仲介しただけだと国会で説明していた。
 首相は「刑事告発に対応した検察の捜査に安倍事務所として全面的に協力し、その趣旨を(安倍氏が)述べている」と強調。これに対し枝野氏は、首相が官房長官当時、安倍氏の見解に沿った答弁をしていたことを念頭に「知らなかったとの言い訳は通用しない」と責任を追及。首相は「私自身、安倍前首相が国会で答弁された内容について、(安倍氏に)確認し答弁してきた」と反論した。
 新型コロナウイルス感染拡大で事業の一部停止を決めた政府の観光支援事業「Go To トラベル」について、首相は「地域経済を支える中で極めて有力だ。国民の命と暮らしを守る中で大きな成果がある」と述べ、事業の抜本見直しには否定的な見解を示した。
 「Go To イート」を含む一連のキャンペーンについて首相は、「今日の(感染)拡大と直結していない」とも語った。共産党の氏への答弁。
 首相は、トラベル事業に関連する陽性者数が延べ4000万人の利用に対して約180人にとどまると強調。「コロナウイルス拡大防止を最優先としながら、経済を回していかなければならない」と持論を展開した。一方で、「もしこうしたことに勝るものがあり、ご提案いただければ受け入れる」と述べ、枝野氏に代替案を示すよう迫った。(2020/11/25-12:53)

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