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米ドル凋落の始まりか。ユーロが首位 10月の国際決済通貨シェア

SWIFT(国際銀行間通信協会)が発表した2020年10月の実績データ(国際通貨決済)によると、米ドルは第2位に転落し、ユーロが首位に躍り出た。この傾向が続くと、米ドル建て資産がダメになる可能性もある。(『いつも感謝している高年の独り言(有料版)』)

※本記事は、『いつも感謝している高年の独り言(有料版)』2020年12月7日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

国際決済通貨の順位が入れ替わった

SWIFT(国際銀行間通信協会)が発表した2020年10月の実績データ(国際通貨決済)によると、これまでの首位だった米ドルは第2位に転落し、ユーロが首位に躍り出た。海外の報道を翻訳しながら、その影響を考えたい。
※参考:Dollar Loses to Euro as Payment Currency for First Time in Years – Bloomberg(2020年11月19日配信)

SWIFTの2020年10月実績データによると、この10月はデータ集計開始以来初めて、通貨ユーロが米ドルを抜き首位に登場。

順位は以下の通りとなった。
1位:ユーロ
2位:米ドル
3位:英国ポンド
4位:日本円
5位:カナダドル
6位:人民元

SWIFT・銀行経由の海外貿易決済等でのユーロ利用率は、10月37.82%となり、2013年2月以降で最高となった。昨年末から見ると、6%以上の増加である。

他方で、米ドルの利用率は昨年12月よりも4.6%減り、10月は37.64%になった。米ドルの最高利用率は2015年の45.3%であった。

英国ポンド、日本円、カナダドルは3種類合計で見ると、この10月は12.25%で、前年同月と同じ利用率であった。

人民元は、1.66%に減っている。この人民元は10年前の2010年10月は35位の通貨であったが、2014年にはトップ6に入っていた。その後、徐々に減って来ている。

米ドル建て資産に未来はあるのか、次項ではグラフを示して解説する。

Next: ユーロだけが増加、残りの7通貨はすべて減少へ

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