吉川元農水相が議員辞職 現金授受疑惑で事実上の引責
自民党の吉川貴盛元農林水産相(70)=衆院北海道2区=は22日、議員辞職願を大島理森衆院議長に提出し、許可された。吉川氏は辞職理由を健康上の問題と説明しているが、自身をめぐる現金授受疑惑を受けた事実上の引責とみられる。
自民党の二階俊博幹事長は記者会見で「体調のこととはいえ、大変残念だ」と表明。菅義偉首相の政権運営への影響について「全くないとは言わないが、十分心得て今後対応することが大事だ」と語った。疑惑に関しては「関係者でないと分からない」と述べるにとどめた。
森山裕国対委員長は立憲民主党の安住淳国対委員長と国会内で会談。安住氏は「辞めたからといって責任追及は終わらない」と述べ、体調の回復を待って通常国会で吉川氏の証人喚問を要求する考えを示した。
辞職の可否は国会閉会中のため、本会議ではなく議長が判断した。公職選挙法の規定で来年4月25日に補欠選挙が行われる見通し。(2020/12/22-12:03)