清水建設に「アスベスト」隠ぺい疑惑が浮上。住民に虚偽の説明か?

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2020年4月に、建設現場でコロナのクラスター発生で作業員が死亡したことを隠ぺいしていたことが報道された大手ゼネコン、清水建設。この事実をどこよりも早く詳細に伝えた『アクセスジャーナル・メルマガ版』の著者でジャーナリストの山岡俊介さんは今回、清水建設の新たな隠ぺい疑惑を同メルマガで報じました。それは、アスベストを使用していたショッピングセンターの解体工事で、ずさんな除去作業が行われていたというもの。一体、清水建設は何をどのように隠ぺいしたのでしょうか?

※この記事はメルマガ『アクセスジャーナル・メルマガ版』2021年1月4日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。

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コロナ社員に続き──「清水建設」、今度はアスベスト使用建物解体工事で隠ぺい疑惑

最大手ゼネコンの一角「清水建設」(1803。東証1部。東京都中央区)で、なぜ、こんな疑惑が続けて浮上するのか?

建設現場でコロナのクラスター発生により社員が死去したことを隠ぺいしていたことをすっぱ抜いた今年4月から5月にかけての本紙記事は大きな反響を呼んだが、その清水建設につき、今度は受注したアスベスト使用建物解体工事を巡って隠ぺい疑惑が浮上したので報じる。

その建物とは、大阪府大阪市西成区の「イズミヤショッピングセンター花園店」。現在は同地に「デイリーカナートイズミヤ花園店」が新装オープンしている。ちなみに、この旧花園店はイズミヤ1号店。イズミヤグループ各社の本部機能も併設し、長年旗艦店としての役割も果たしていた。

解体工事があったのは2018年5月ごろ。

旧イズミヤ花園店は地上5階建て。

1960年に建設されたことから、当時はこの現場に限らず、安価で耐火性に優れているとしてアスベスト(石綿)が建材として使われていた。

だが、その後、アスベストの粉じんを吸い込むと肺がんなどになることがハッキリし、06年にやっと国は使用禁止に。この12月には、建設現場でアスベストを吸って病気になった元作業員らが起こした裁判で、国の賠償責任が初めて確定したのはご存じの通り(327人。総額約23億円の支払い命令)。

解体工事を受注したのは清水建設だが、実際に行ったのは「木村組」(大阪府堺市)。同社は解体工事専門で、アスベスト除去のプロでもあるが、アスベスト除去はそれ専門の「S」(大阪市都島区)に清水建設からふられた。

「ところが、このアスベスト除去がいい加減。当然、アスベストはコンクリ─トなどと違って特別管理産業廃棄物として処理しないといけないので鉄筋の柱などから完全に除去して最終処分場に持って行かなければならない。ところが、キチンと除去しないどころか、その除去したアスベストが周辺に飛び散らないように養生シートで防備するのですが、その養生シートのない部分からアスベストを落とす始末。

このため近所から、周辺に飛び散っているのはアスベストではないかとの問合せがあったのですが、清水建設が圧力をかけ、木村組に『あれはコンクリートでしたが、誠に申し訳ありません』という旨の虚偽の始末書を書かせています。また、Sのアスベスト除去工事後、木村組が、余りに杜撰なので清水建設の方にキチンとやるように訴えたが、『仕事を続けたいなら、二度と口を出すな』といわれたそうです」(事情通)

確かに、このケース、既存建物のアスベスト除去工事に比べれば、解体されたコンクリート片などと共にアスベストの大半は現場から持ち去られているから、周辺住民の健康被害のリスクは低いし、まして現在の新築建物使用による健康被害の懸念はないといっていいのかも知れない。

だが、これらが事実なら規則違反であることはむろん、まして住民の問い合せに対し虚偽の始末書で事実を隠ぺいしたことは犯罪といっていいだろう。また、こうした杜撰工事が重なれば現場作業員の健康被害も懸念される(毎年500人前後の現場健康被害が認められている。全体では1000人ほど)。

「通常、アスベスト除去も解体工事業者にふる。清水建設は同様の工事をS社にふっており、他でも健康被害が懸念されます。杜撰な除去を容認するのは、コスト削減のためでしょう。しかも、関係者の間では、清水建設の安全環境部署の幹部がS社に天下りしたとの噂も出ています」

(※メルマガ『アクセスジャーナル・メルマガ版』2021年1月4日号より一部抜粋)

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