同じ轍を踏むな。習近平を「国賓招待」すれば日本が終わる理由

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先月27日にはアメリカでチベット人権法が成立するなど、世界各国で非難の声が上がり続けている中国当局によるチベット弾圧ですが、その「功」を買われ国のトップにまで上り詰めた習近平国家主席の野心は衰えることがないようです。今回の無料メルマガ『日本の情報・戦略を考えるアメリカ通信』では株式会社オンザボード代表の和田憲治さんが、ウイグル自治区での人権侵害が習近平氏の直接指示で行われている証拠を改めて示すとともに、そのような人物を国賓として招く計画について強い反対姿勢を示しています。

民族虐殺によって出世。もはや「現代のヒトラー」と化した習近平

和田です。

中国14億人のトップ習近平。以前、このメルマガでも紹介した『ジョスケ報告書』の統一戦線工作の分析によると、習近平の父、習仲勲は統一戦線工作に従事していました。

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チベット平定と言っても、中国共産党視点からの一方的な「平定」ということですが、その習仲勲は、略奪相手のダライ・ラマからもらった時計をずっとしていたという、実に気色の悪いエピソードもあります。

果たして、ダライ・ラマはどんな気持ちで、習仲勲に時計をあげたのだろうか???…。もしかすると、習仲勲がカツアゲでもしたのでは?…などとも思ってしまいますが、現在の文化破壊されたチベットの惨状を見ると実質的には、半ば強奪に近いような感じだったのではないでしょうか。

習近平自身は福建省で15年勤務し、そこで僑務工作に従事していたようです。

ちなみに、(一体どういう人事評価体系なのか?)1988年12月から1990年までチベット自治区党委員会書記だった胡錦濤(習近平の前の中共トップ)もチベット弾圧によってトウ小平から評価され、中央政界に引き上げられています。

ここで注目すべきは、習近平が1995年に出した華僑に対する工作をいかに進めるかに関する文書です。

2014年に胡錦濤の関係者だった統一戦線工作部の人間(Ling Jihua)をパージして、「大戦線」を提唱。2015年に統一戦線会議を開いて「法宝」(マジックウェポン)に指定。統一戦線の「主導小集団」を指導し、「十九大」で統一戦線工作が巨大化したことをアピール。中央委員会の方針に従うように習近平自身が担当すると宣言。

要は、チベットの工作は習近平が指揮したものであり、その苛烈さ故に中国共産党の内部での評価を上げ、その後、党内での基盤を固めていったのです。

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