「お子さまランチ」発祥の地はどこ?意外と知らない身近な食べ物の由来・歴史

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2021/01/03

普段、身近にあるものでも「意味」や「由来」を聞かれると、その背景にある歴史について何も知らないといった言葉は少なくないはず。

例えば、「お子様ランチ」とはいつから日本にあるのか?ビュッフェスタイルの食事をなぜ「バイキング」と呼ぶのか?などなど、聞かれたら意外に由来を知らないものも少なくありません。

そこで今回は、私たち日本人に身近な食べ物のなかから「そういえばどういう意味なんだっけ」となるような、由来をご紹介していきます。

ラーメンの「ラー」って何?

image by:Shutterstock.com

最初は国民食ともいえる「ラーメン」から。誰もが当たり前にラーメンと呼んでいますが、このラーメンの「ラー」とは一体、何なのでしょうか?

そもそもラーメンという食べ物は、約1,400年前に中国からめん類の技術が伝わってから、生まれるまでにかなりの時間を費やしています。あまり肉が食べられなかった江戸時代までは、「うどん」や「そば」が主流だったからです。

しかし、幕末から明治維新を迎えて豚肉や豚脂に国民の関心が向かうと、徐々に中華風のめん類(シナうどん)や中華風のそば(シナそば)が生まれ、大正時代に中華料理がブームを迎えるとともに、中華風のめん類に流行の兆しが生まれます。

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さらに昭和に入り、第2次世界大戦の敗戦で食糧難になると、爆発的に中華風のそばが国民の間で広がりました。その過程で日本のラーメンの形が整っていったという話になります。

ラーメンという言葉自体は、漢字で「拉麺」と書きます。

  1. 明治時代の横浜居留地に出た屋台で、包丁で切る柳麺(りゅうめん)がつくられた。この麺を広東語で「ラオミン」と呼び、その発音を日本人が「ラウメン」と聞いた
  2. 当時のシナそばの元祖といわれる東京・浅草の「来々軒」では、1910(明治43)年の開店当初に、めんを手で伸ばす=拉麺(ラーミエン)をつくっていた
  3. 北海道の札幌にある竹屋食堂を営む大久タツさんが中国人の料理人を雇い、その料理人が料理を完成させるたびに「好了(ハオ・ラー)」といっていたそう。その響きと、めんを手で伸ばすという意味のある拉(ラー)とかけて、ラーメンと呼んだ

などが、語源の説として知られています。


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どの説にせよ、意外にもラーメンの歴史は浅いという点だけは共通しています。家庭料理書『料理相談』に当時の呼び名である「シナそば」の名前が初めて出てくる時期が1929(昭和4)年。

「ラーメン」の名前が初出する時期は『西洋料理と中華料理』に1950(昭和25)年だともいわれています。それ以前は、ラーメンという言葉がなかった(浸透していなかった)のですね。

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