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安倍再登板、五輪中止、ワクチントラブル…新年の9大ブラックスワンに要警戒=斎藤満

2021年は初っ端から「ブラックスワン」が飛来する恐れがあります。1月6日の米大統領選挙開票、コロナワクチンでのトラブル、東京五輪中止ほか日本の政権を揺るがす問題も多く押し寄せてきます。(『マンさんの経済あらかると』斎藤満)

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※本記事は有料メルマガ『マンさんの経済あらかると』2021年1月4日の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:斎藤満(さいとうみつる)
1951年、東京生まれ。グローバル・エコノミスト。一橋大学卒業後、三和銀行に入行。資金為替部時代にニューヨークへ赴任、シニアエコノミストとしてワシントンの動き、とくにFRBの金融政策を探る。その後、三和銀行資金為替部チーフエコノミスト、三和証券調査部長、UFJつばさ証券投資調査部長・チーフエコノミスト、東海東京証券チーフエコノミストを経て2014年6月より独立して現職。為替や金利が動く裏で何が起こっているかを分析している。

新年に飛来する9羽の「ブラックスワン」

まさかのコロナで生活が一変した方も少なくないと思います。2020年は何とも窮屈な1年でした。新年がどのようになるのか、少し頭の体操をしてみたいと思います。

新年の「ブラックスワン」、つまり確率的には小さく、予想しにくいのですが、生じると市場や人々の生活に大きな影響を及ぼしうる問題を取り上げてみましょう。

何が起きるかわからない源は、やはり米国のトランプ氏です。そのあたりから考えてみましょう。

その1:1月6日の開票結果でまさか

まさかのコロナで生活が一変した方も少なくないと思います。2020年は何とも窮屈な1年でした。新年がどのようになるのか、少し頭の体操をしてみたいと思います。新年の「ブラックスワン」、つまり確率的には小さく、予想しにくいのですが、生じると市場や人々の生活に大きな影響を及ぼしうる問題を取り上げてみましょう。

何が起きるかわからない源は、やはり米国のトランプ氏です。そのあたりから考えてみましょう。

米国の大統領選挙では、12月14日に選挙人投票が行われ、バイデン氏が270の過半数を超える300人超の選挙人によって選ばれた、と見られています。

しかし、その結果は新年1月6日に議会で開票されるまでわかりません。前回は民主党選挙人の中にクリントン氏ではなくサンダース議員に投票した人もいたと言います。

もし今回もバイデン氏以外の人に投票する人がいて、バイデン氏が270票に達しないと、下院での選挙となります。下院では各州の代表1人による投票となり、共和党が多数をとる可能性があります。

その場合はトランプ大統領の再選、ということになります。可能性は小さいと思いますが、そうなると市場は少なからず混乱しそうです。

その2:トランプ大統領の戒厳令

1月20日の任期までは、トランプ氏が何をしてくるかわかりません。

トランプ氏支持の「レッド・アメリカ」とバイデン氏支持の「ブルー・アメリカ」の対立が高じ、内乱となり、トランプ大統領が戒厳令を出す可能性もゼロではありません。

現代版「南北戦争」で、選挙のやり直しに発展するリスクもゼロではありません。

その3:バイデン中国疑惑爆発

バイデン政権が無事に成立しても、その後バイデン氏の子息、ハンター・バイデン氏の中国疑惑の捜査が行われると思われます。

凄腕のシドニー・パウエル検事が担当となると、かなり手ごわい捜査となります。副大統領であった父バイデン氏の威光で資金を得ていたとなると、親子双方の責任問題となります。

バイデン氏の責任が問われ、弾劾となる場合、弾劾を発議するのは下院で、そこは小差で民主党が優位ですが、その多くが民主党左派の議員です。中道のバイデン氏に批判的な左派の何人かが寝返ると、弾劾提訴が通ってしまいます。

上院は共和党が50以上の議席を持っているので、有罪判決となる可能性は十分あります。中国疑惑が爆発すると、バイデン政権が窮地に追いやられます。

Next: コロナ関連、日本の政権絡みでもブラックスワンは飛んでくる

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