なぜ日本人男性はリタイア後に家に閉じこもってしまうか?解決策

shutterstock_603629648
 

現代のビジネス社会で人は時間に追われ、休む間もなく働き続けています。そして定年がやってくると、今度は時間を持て余すようになり、まるで抜け殻になってしまう─。そんな老後を送らないようにするため、そして時間に追われる生活から脱却するための「スローライフ」を指南するのが、メルマガ『j-fashion journal』の著者で、ファッションビジネスコンサルタントの坂口昌章さん。坂口さんは、日本人がこれから実践すべき新しいライフスタイルについて論じています。

日本式スローライフを考える

1.現代ビジネスは時間との戦い

現代ビジネスは時間との戦いだ。時間と共に金利が発生するので、何もしないことはゼロではなくマイナスになる。コロナ禍で世界中の往来が止まり、ビジネスが止まった。それだけで大きな損失である。

企業が素早く成長するにはM&Aが有効だ。ビジネスに必要な技術開発、人材育成には時間が掛かる。しかし、企業買収すれば、時間が短縮できる。つまり、時間を金で買うということ。正に「時は金なり」だ。

ビジネスは投資だと考える人もいる。株や為替をデジタル取引するようになり、秒単位、分単位で利益が確定するようになった。短時間で莫大な利益を上げることもあるし、莫大な損失を被ることもある。

ビジネスでは、常に時間に追われる。予定通りに仕事が終わっても、次は更に短い時間が設定される。そして仕事の量も増える。量が増えても「早くやれ」と命令される。この繰り返しが続く。

ストレスが溜まると、酒、タバコ、ギャンブルに走る人も出てくる。健康を害し、金を失い、失った金を稼ぐためにまた働く。その繰り返しだ。

仕事の時間に追われ、食事の時間が減る。睡眠の時間が減る。恋愛をする時間、趣味を楽しむ時間、読書する時間、思索する時間も減る。全ての時間は仕事のために使われていく。

時間に追われる暮らしは、突然終了する。「定年」だ。時間に追われる生活から、時間を持て余す生活に追い込まれる。なぜ、人生は極端なんだろう。

print
いま読まれてます

  • なぜ日本人男性はリタイア後に家に閉じこもってしまうか?解決策
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け