GPS悪用ストーカーを規制 法改正案、今国会に―検討会が報告書・警察庁

2021.01.28
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by 時事通信


【図解】ストーカー規制に関する警察庁の有識者検討会の報告書概要

【図解】ストーカー規制に関する警察庁の有識者検討会の報告書概要

 ストーカー行為の規制の在り方を議論していた警察庁の有識者検討会は28日、全地球測位システム(GPS)を悪用した行為などを新たにの対象とすることが適当とする報告書をまとめた。同庁は、同法改正案を開会中の通常国会に提出する。
 報告書は、GPS機器を使った位置情報の取得は「相手に大きな不安を与え、さらなる犯罪に発展する恐れがある」と指摘。承諾なく車などに機器を取り付けたり、相手のスマートフォンにアプリをインストールしたりするなどして位置情報を取得することは、同法が禁じる「つきまとい等」と位置付けるのが適当とした。
 報告書は、規制対象の場所が住居や勤務先などに限定されている同法の「見張り」や「押し掛け」の要件見直しにも言及。インターネット交流サイト(SNS)などの情報で相手の行動を把握しやすくなっている現状を踏まえ、立ち寄った店舗といった「現に所在する場所」を加える必要があるとした。
 また、現在は規制対象外となっている、拒まれたのに手紙などの文書を連続して送付する行為も規制が適当とした。都道府県公安委員会が出す禁止命令の書類は、住居が不明でも掲示により効力を生じさせる「公示送達」の規定などを設けるべきだとした。(2021/01/28-10:26)

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