えひめ丸事故から20年 犠牲者9人の冥福祈る―愛媛

2021.02.10
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by 時事通信


えひめ丸事故の追悼式で献花する宇和島水産高校の生徒=10日午前、愛媛県宇和島市

えひめ丸事故の追悼式で献花する宇和島水産高校の生徒=10日午前、愛媛県宇和島市

 2001年2月に愛媛県立宇和島水産高校(同県宇和島市)の実習船「えひめ丸」が米ハワイ・オアフ島沖で米原子力潜水艦に衝突され、生徒ら9人が死亡した事故から10日で20年となった。同校では追悼式が行われ、在校生や遺族ら約270人が犠牲者の冥福を祈った。
 事故発生時刻に合わせ、沈んだえひめ丸から回収した鐘が犠牲者の数と同じ9回鳴らされ、参列者が慰霊碑の前で黙とうをささげた。武智誠治校長は「20年の長い歳月がたっても志半ばで命を奪われた無念、事故に対する大きな憤りと悲しみは癒えない」と語り、2度と同じような事故が起こらないよう祈った。
 水産増殖科2年の福本尚健さん(17)は「生まれる前の事故で入学まで知らなかった。後輩にも引き継いでこれからも式典を続けてほしい」と願った。8日に高知県・足摺岬で発生した海上自衛隊の潜水艦と民間船の衝突事故を聞き、えひめ丸のことを思い起こしたといい、「(えひめ丸事故について)一から知って勉強したい」と決意を新たにした。(2021/02/10-11:23)

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