ペットと一緒に宿泊できる施設は徐々に増えていますが、まだほとんどないというエリアもあるようです。『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』の読者から、海辺のリゾート地にある小規模ホテルの差別化策としてペット対応型を検討中も、需要面に不安があると相談が届きました。犬好きとして知られる永江さんは、富裕層ターゲットのサービスなのでマーケット全体のトレンドは無視していいとずばり。「ペット可」ホテルが多い軽井沢などでしっかり調査すること、海辺だからこそ必要な設備もあることなどをアドバイスしています。
地方のペット対応型ホテルは需要があるか
Question
本日はペット対応ホテルについて質問です。現在、地方でホテル運営をサポートしているのですが、ホテルの差別化としてペット対応型ホテルというのを検討しています。現状としては下記になります。
- リゾートエリアで富裕層も多い
- 近隣にはペット対応ホテルは皆無
- ホテルはオーシャンビュー、海まで5秒の立地
- 夏場は料金も高く取れるが、冬場はかなり厳しい
- コロナにより瀕死状態
- 小規模ホテル
このような状況なのですが、今後ペット対応ホテルというのは可能性がありますでしょうか?ペット統計等を見ていると、猫は増えているけど、犬は減っていたりして、マーケット的には旬な感じはしません。私自身ペットを飼っていない為、なかなかペット主の気持ちがわからず質問した次第です。
大のペット好きの永江様のご意見をお聞かせ頂けますでしょうか。よろしくお願い致します。
永江さんからの回答
小規模のホテル運営であればマーケット規模は議論する必要ないほど十分あるので、軽井沢などのペット同伴のホテルなどを見に行き、ターゲットユーザーのことをよく考えてサービスを設計することをお勧めします。
まず前提として、小規模のホテルであればペット連れで宿泊したい富裕層が10万人でもいれば十分過ぎるので、全体的なペット数などのトレンド・統計は気にしなくて良いでしょう。
実際ペット同伴のホテルは既に多数あって、一番は軽井沢です。行ってみるとよく分かりますが、富裕層はリテラシーがあるのでコロナで大騒ぎしないですし、犬連れも多いので全く瀕死ではありません(わたしの周囲で別荘を所有している人はほぼ確実に犬を飼っています)。
なので、軽井沢などペットを連れた富裕層が滞在している宿泊施設などを見に行き、提供されているサービス・設備や利用者などを見て参考にすると良いと思います。海辺のペット同伴ホテルも首都圏から近いところでは熱海や下田に多くあります。
犬についてコメントを補足すると、山川で動き回ってもブラシをかければキレイになりますが、砂浜で遊ぶと砂だらけ・塩だらけになって洗うのも大変でホテルに連れて行くのが大変です。手入れしやす設備や気にしなくて良い施設の工夫などあると良いでしょう。
また富裕層は大型犬を飼っている比率が高いはずなので(家が大きくないと飼えないため)、大型犬も宿泊できるようにすることもポイントだと思います。
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