社長が「誰かに変えてもらいたい」という態度の企業が成長しない訳

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たとえ優れた商品やサービスを開発しても、お客様の手に届かなければ無価値も同然というのは、ビジネスの素人でも分かること。ところがそんな「常識」を理解していない、もしくは理解していても動けない経営者も少なくないようです。今回の無料メルマガ『ビジネス真実践』では著者で人気コンサルタントの中久保浩平さんが、かつて関わったある企業の経営者のエピソードを紹介しつつ、「社長としての仕事」について考察しています。

知ってもらうわないと困るのはあなたでしょ!?

コロナ以前のお話です。「この新商品を販売したいのですが…」と相談に来られた製造業の経営者がいました。会社は小規模ながらも仕事は丁寧で創業してン十年、コツコツとやってきて取引先、顧客への信頼・実績も十分ありました。

新商品についても非常に魅力的なものでテストマーケティングを行った結果、顧客を含め市場からの評判も上々でした。そして、いよいよ「では本格的に動きますか?」という段階になったときに、「いやっ、まだそのタイミングではないような…」と尻込みな様子。

私 「何か問題でも?」

社長 「商品ラインナップの絞込みをもう少しじっくりと…」

私 「了解しました。では、テストマーケティングした結果で良かったものを中心に構成してみてはどうですか?」

社長 「はい、それでいきます。」

ということになり、新商品のラインナップからセグメントのブラッシュアップをはかり、再度テストマーケティング。結果、ニッチながらもやはりニーズは高いことがわかり、「では、これで行きましょう」となったのです。ところが、「今、ちょっと、既存のモノが繁忙期で、動けないんです」と、またもや停止状態。

しばらくして、新商品の販路も見えてきていることを伝えても「今はちょっと…」の返答。結局、凍結状態のまま、時間だけが過ぎて行きました。

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