女性蔑視を許さず。二階幹事長をわずかに譲歩させた稲田朋美議員の声

mo20210218
 

以前掲載の「『わきまえない女でありたい』森会長の発言に声を上げた女性議員」では、自民党の稲田朋美議員の勇気ある発言を取り上げ評価した、マンション管理士で江東区議会議員の経験もある廣田信子さん。廣田さんは今回、自身の無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』で、今この時こそが「形だけの男女共同参画」を改革するチャンスだと訴えています。

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女性蔑視発言には、その場できちんと不快感を示す

こんにちは!廣田信子です。

東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視発言に端を発した迷走はまだ続いています。密室で後継指名というようなことが通用しなかったことは、どんなにドタバタしようが、日本にとってはよいことだと思っています。

私は、この機会を、政治の世界での女性活躍にどうつなげられるのか…に注目し、そのための行動を応援したいと思っています。

で、自民党の稲田朋美議員の発言を取り上げましたが、その後、自民党の中でも動きがありました。2月16日、自民党の二階俊博幹事長が党役員連絡会で、党幹部が集まる会議に女性議員のオブザーバー参加を認める方針を示しました。

女性活躍の推進や党役員を目指す女性議員の育成に役立てたい考えで、役員会や総務会でどういう議論がなされているか、ご覧に入れようということだ…と説明しています。

これは、15日に、稲田議員が共同代表を務める議員連盟「女性議員飛躍の会」が二階氏と面会し、党の要職や役員会メンバーに女性議員の登用を求める緊急提言を行ったことを受けての発言だと思われます。今回の騒動で、世界も日本国民も注目している今をチャンスと捉えての行動です。

正直、自民党の中にあって、稲田議員が共同代表の「女性議員飛躍の会」の活動は、あまり目立ったものではありませんでした。これまでも「男性優位」を変える機会はあったのではないか、なぜ、今まで大きな声を上げなかったのか…というような批判のされ方も当然ある訳で、稲田議員は、インタビューの中で、これについては「わたしたちにも責任はあった」と認めています。

「女性議員飛躍の会」の会合で、メンバーからこんな話が出たんです。森会長の発言があった会議で笑い声が起きたという報道がありますね。「もし、自分があの場にいたら笑ったかもしれない」というんです。本心は違っても、雰囲気に流されてしまったかもしれないと。

 

(「森発言に対し『わきまえない女でありたい』――稲田朋美議員に聞く、自民党という男社会」)

また、「男性優位の自民党を認めてしまったところはありますか?」という質問には、

男社会のなかで、うまく寄り添って生きていく。そういう選択をしたことも私自身ありました。責任はあったかなと思います。わたし自身、男性議員から「総理を目指すなら癒し系になった方がいいよ」と言われ、「何言っているのよ」とはっきり反論せず、「そうだね~」と言って終わらせてしまった経験があります。

 

(同上)

…と。こういう本音の話が出てきたことは、ものすごく大きいと思います。

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