『青天を衝け』主人公・渋沢栄一が説いた「大丈夫の試金石」とは

chichi20210222
 

その若き日を吉沢亮が演じ、八面六臂の活躍が大河ドラマで「再現」されることとなる日本資本主義の父・渋沢栄一。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』ではそんな渋沢栄一を高祖父に持つ渋澤健氏が、コロナ禍に紹介したいという栄一の「大丈夫の試金石」という教えについて語っています。

NHK大河ドラマで話題 「大丈夫の試金石」

2月にスタートした今年のNHKの大河ドラマにも取り上げられ、いま再び大きな注目を集めている渋沢栄一。コロナ禍で社会の分断が進むいま、渋沢栄一の精神と生涯から学ぶべきものとは──。渋沢栄一の玄孫・渋澤健氏と、東洋思想研究家・田口佳史氏の対談から、『論語と算盤』の言葉にみられる渋沢の思想を紐解きます。


渋澤 「コロナ禍のいまだからこそ紹介したいと思う渋沢栄一の教えは、『論語と算盤』にある『大丈夫の試金石』です。

これは逆境に直面した時にどういう心構えでいるべきかという内容ですけど、『自然的逆境』と『人為的逆境』を区別して対応策を講じる必要があると書かれています。

台風や地震などの自然的逆境の場合には、『足るを知る』『分を守る』ということで、やるべきことはきちんとやって、後のことは天命に任せましょうと。一方、人間関係のもつれなどによる人為的逆境の場合にはどうすべきか。

『自分からこうしたい、ああしたいと奮励さえすれば、大概はその意のごとくになるものである』

私はこれを『自分は何を成し遂げたいのかというベクトルを常に立てておくことが大事だ』と解釈しています」

田口 「なるほど」

渋澤 「我われは逆境に直面するとほとんどの場合、『何ができるか、できないか』という軸で考えていると思うんです。だけど、ここで渋沢栄一が言っているのは『何をやりたいか、やりたくないか』ですよね。

この2つの軸を掛け合わせてみると、まず『できることでやりたいこと』というのはベストですし、『できないことでやりたくないこと』っていうのは捨ててしまってよいのかもしれません。

『できるのにやりたくないこと』、これは例えば、仕事ができるのにやる気のない社員(笑)。こういう人は改善しなきゃいけないんですけど、多くの人が陥りがちで一番問題なのは、『やりたいけどできないこと』です。できない理由は時間がないから、お金がないから、経験がないから、いろいろあると思います。

しかし、渋沢栄一はできないからといってそこで諦めてしまうのではなく、常に未来志向を抱いて幸福なる運命を招くべきだと説いているんです」


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