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【3月米雇用統計】ドル安はまだ先?大幅改善は当然、下振れでも「押し目」狙いが吉=ゆきママ

今夜は米雇用統計の発表です。ドル円は1ドル=110円の大台を奪回し、年末には120円という声も上がっていますが、果たしてどうなるか、相場状況を踏まえながら解説したいと思います。米国は3月14日からサマータイムになっており、本日の雇用統計は21:30発表ですので、お気をつけください。(FXトレーダー/ブロガー・ゆきママ)

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目先はワクチンの展開を意識した相場!ドル安はまだ先?

株式市場はもちろんのこと、為替市場もワクチンと景気回復を意識したトレンドが続いています。

ワクチン接種が進めば経済活動の再開によって景気が回復し、金利も上昇、テーパリング(金融引き締め)も早まると、そういった見立てですね。

主要国、G7の中ではトップをひた走る英国のポンド、そして米国のドルが買われるという流れになっています。

ワクチンを1回以上接種した人の割合(出典 Our World in Data)

ワクチンを1回以上接種した人の割合(出典 Our World in Data)

上記はワクチンを1回以上接種した人の割合で、英国はすでに国民の45%、米国は30%に迫る勢いとなっています。特に英国は高齢者や感染・重症化リスクの高い人への接種が完了し、再開へ向けたロードマップ通り順調に進んでいることが好感されています。

米国はバイデン大統領が就任100日目までに1億回分のワクチン接種という目標を早々に達成し、目標を2億回に引き上げるなど、ワクチン接種のスピードが早まっています。

一方、ドイツやフランス、イタリアといったEUの主要国は10%程度にとどまっており、ワクチン接種が遅れており、経済の停滞を意識してユーロ売りとなっています。経済だけでなく、コロナへの対応批判で現政権が不安定になっていることも懸念材料です。

また、G7で最下位の日本は言わずもがなです。先月、日銀がYCC(イールド・カーブ・コントロール)による長期金利の許容変動幅を±0.1%程度から、±0.25%まで拡大することを発表しましたが、米国の長期金利はここ2ヶ月で0.5%も上昇しており、日米の金利差拡大も顕著となっています。

バイデン大統領は追加経済対策の2兆ドルに加え、さらに2兆ドル規模のインフラ投資を行うとしているため、いずれは赤字財政、国債増発を意識したドル安が襲ってくることになるかもしれませんが、今はひたすら経済回復を前提とした織り込みが進んでいますし、やはりユーロが買えない現状を踏まえると、目先は米ドルが強いという状況が継続しやすいように思います。

Next: 直近の雇用指標は大幅に改善!その分、強めの数字でもサプライズはナシか

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