実は真逆。若い世代が誤用しがちな「話が煮詰まる」本来の意味は

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言葉は時代とともに変わると言われますが、今まさに「過渡期」を迎えている言い回しもあるようです。今回の無料メルマガ『親も子供も一緒に伸びていく』では著者の高久手はるかさんが、世代によって「煮詰まる」の意味の捉え方が違うという調査結果を紹介。表されるのは「全く逆の状態」だけに、口にする際には注意が必要としています。

そんなつもりで言ったんじゃないのに

今日はちょっと大人向けです。特に40代~60代の方に感想を伺いたいんです。

会議で議論百出、既に開始から3時間!そろそろ出席者の顔にも疲労の色が。そんな時に会議の進行担当者から「煮詰まりましたね」の一言が出ます。

さて、この時の状態はどちらでしょう?

  1. 議論や意見が十分に出尽くして、結論の出る状態になること
  2. 議論が行き詰ってしまい、結論が出せない状態になること

ちょっと前の調査(平成19年度)ですが、驚くことに、当時の30代以下と50代以上でどちらの意味を選択するかが違っていたんです。

30代以下は2.を、50代以上は1.を選ぶ人が多く、丁度40代が境目になっていました。

どちらが正しいの?

元々は「1.議論や意見が十分に出尽くして、結論の出る状態になること」でした。少なくとも今から20年くらい前に発行された広辞苑(第5版)では、そうなっています(もちろん、「煮えて水分が無くなる」が最初に出ています)。

ところが、平成20年に発行された広辞苑(第6版)では、「2.議論が行き詰ってしまい、結論が出せない状態になること」も載っているんです。

つまり、今は年代によって同じ言葉(煮詰まる)が違った意味で受け取られる可能性があるということです!!怖~っ!

例えば、30代の社員が、50代の部長から「例の案件の進捗は?」と問われて、「煮詰まっておりまして…」と返答したら、部長はもうすぐ結論がまとまると考え、言った本人は、まだまだ結論どころか、収拾がつかないと伝えたかった。なんていう笑うに笑えない話になりかねないんです。

言葉は生き物という例ですね。仕事での会議、打ち合わせでよく使われる「話が煮詰まる」をお使いの際は、お気を付けくださいね。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 高久手はるか 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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