菅首相は今週15〜18日にかけて訪米し、バイデン米大統領と初の対面会談を行います。安倍前政権を踏襲した抱き付き外交を行うことは明白で、ぶっつけ本番の今の状況ではとんでもない約束をさせられて帰ってくる可能性が見えてきます。(『今市的視点 IMAICHI POV』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市的視点 IMAICHI POV』2021年4月8日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。
菅総理、バイデン大統領と初の対面会談へ
菅首相は2回目の新型コロナワクチン接種を終えて、今週からの訪米・バイデン大統領との会談にやる気満々のように見えます。
しかも、とにかく米国の大統領が代われば西側主要国でもいの一番に訪米するという、安倍前総理の時代からお得意の「抱き付き外交」を踏襲しようとしています。
ところが、トランプ政権とは違い、自民党嫌いが伝統的に強いバイデン政権です。無闇に虎穴に入れば、虎に噛まれてとてつもない負債の入った玉手箱を押し付けられて帰国せざるを得なくなる状況に陥りそうで、15〜18日の日程での訪米が見ものとなりつつあります。
この訪米団、実に90名も同行するそうですが、何も成果が得られなかった場合、いったいどういうことになるのでしょうか。
対中姿勢を問われることは間違いない
菅首相としては、とにかく安定的で緊密な日米関係が構築されている、という雰囲気を醸成することが目的で、本邦での政権浮揚に少しでもプラスになるように仕向けたいのでしょう。
しかし、米国サイドにとっては、対中姿勢について日本に踏み絵を踏ませたというのがもはや明白な状況。
「台湾海峡の有事に備える」などという文言を日米の声明に盛り込まされた場合には、拒否できない状況に陥ることなりそうです。
何かしっかりとした腹案があって会談するのならまだしも、ただ飛び込んで抱き付くだけでは、とんでもない結果を招く可能性が高くなっています。