キムラセンパイのソムリエ試験対策地図帳-ワインの産地・白地図付き - まぐスぺインタビュー

ソムリエ・ワインエキスパート試験対策のメルマガを配信するキムラセンパイ氏は、「大人の勉強は仕事と同じ、無駄な時間をかけてはダメ」というモットーの持ち主。長年グラフィックデザインの仕事に携わってきた経験を活かし、日本ソムリエ協会の教本よりもわかりやすいビジュアル重視のオリジナル教材を提供しています。これまで多くの合格者を輩出してきた学習メソッドの秘密とは?新年度の試験に備えるべき今、メルマガを使った効率的な学習方法や資料活用術について詳しくお話を伺いました。

キムラセンパイのメルマガおすすめポイント
①JSAソムリエ・ワインエキスパート試験最短合格へのバイブル
②ソムリエ協会の教本よりも覚えやすい効率的な学習メソッド
③豊富な図と表で必須知識が記憶に定着、忙しい社会人に最適

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Q1.キムラセンパイは、ワインソムリエを目指す方向けのメルマガ『キムラセンパイのソムリエ試験対策地図帳-ワインの産地・白地図付き』を発行していらっしゃいます。そこで初歩的な質問になりますが、ソムリエとは具体的にはどんな職業なのでしょうか?

ソムリエという仕事は、O.I.V.(国際ぶどう・ぶどう酒機構:International Organisation of Vine and Wine)の定義では、「ワインの醸造、および飲食(レストラン、ワインバー)、ワイン仕入れ・ 管理、その他流通、のいずれかの分類に属する専門家で、飲料を提案し提供する者」とされています。

たとえば、調理師を含むレストランのスタッフ、ワインショップのスタッフ、ワインインポーター、ワインセミナー講師、ワインコンサルタントなど、酒類・飲料を取り扱う場がソムリエさんの活躍できる場所です。

ソムリエの資格は、日本では日本ソムリエ協会「JSAソムリエ」と全日本ソムリエ連盟「ANSAソムリエ」という2つの資格があります。

また、日本ソムリエ協会の認定資格には「ソムリエ」「ワインエキスパート」、上級資格の「ソムリエ・エクセレンス」「ワインエキスパート・エクセレンス」があり、僕自身が取得しているのは「ワインエキスパート」です。

Q2.メルマガでは、ワインの産地が分かる地図や写真も多く使われており、見やすさに配慮されているようですが、キムラセンパイご自身はどのようなご経歴で、このような資料作りを始めたのでしょうか?

長年グラフィックデザインの仕事に携わってきた関係で、ビジュアル伝達については自信がありますし、常に試行錯誤しています。

ワインに関しては社会人になってから少し嗜む程度でしたが、離婚後に毎日夕食を摂っていたワインバーで、そこの経営をしている友人からワインスクールの受講持ちかけられまして…。

最初はワイン総合コースに半年通いました。前出のワインバーの経営者は大手ワインスクールで講師として有名な方で、授業の他にも実践的な会食など多くの学習機会を提供いただきました。「ワインと食事」というペアリングへの探究心が大いに湧く体験でしたね。

そのまま次の段階のクラスに通い、より体系的な学習を進めるうちに何か区切りを付けたくなり、呼称資格認定試験を受けてみようと考えました。

デザイン会社での勤務と並行して受験クラスに通い、2011年にワインエキスパートの試験を受け、一次試験は合格しましたが二次試験が不合格でした。付け焼き刃のテイスティング技術が露呈した格好です。

そこからテイスティングの訓練を1年積み、2012年に資格を取得したんですよ。

僕オリジナルの教材は、その受験クラスで使用したテキストに若干不満があったことをきっかけに作成しはじめました。これは、まぐまぐのメルマガで配信している各種資料の原型と言えるものです。

当時は、ワインスクールの受験用テキストに加え、ソムリエ協会の教本、ワイン用語辞典、暗記のためのゴロ合わせの本などを使用して受験勉強をしていたのですが、不明な単語を辞典で調べ、産地を教本の小さな地図で確認し、産地名などの情報を自作の白地図に書き込み――という作業は想像以上に煩雑です。

それぞれの資料間を往復するのは時間の無駄ではないかと思うようになりました。

であれば、一覧性を持たせたワイン産地の地図帳を作ってしまおうと。大人の勉強は仕事と同様、不要に時間をかけるのはいかんだろうと。そう考えたんです。

Q3.もともとはご自身の試験対策で作成した資料だった――それを周囲の方にシェアしたところ評判を呼び、そこから怒濤のブラッシュアップが始まったそうですね。どのような経緯でしょうか?

僕が作成したオリジナルの資料は、当初は受験クラスの同級生用に簡易なものを共有していたのですが、スクールの先生から「翌年も後輩に配って良いか?」と打診を受けたことがきっかけで、情報の更新とブラッシュアップを重ね、今のメルマガのようなスタイルになりました。

紙で配布していたものをメール添付のPDFにしたあたりから、1年に200名くらいの方がダウンロードしてくださるようになりました。

情報量は増えましたが、PDFであればタブレットやスマホでどこでもチェックできますので、スキマ時間を有効活用して勉強を続けられます。

受験を終えてからも、食事会・ワイン会の際や、ショップでワインを選ぶ際の参考書として利用できるようになっていますよ。

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Q4.どうすればソムリエになれるのでしょうか?いくつか関連資格もあるようですが、それぞれの特徴と難易度を教えていただけますか?

Q1で2つの団体がソムリエ呼称について資格認定をしているとお話ししましたが、ここでは日本ソムリエ協会(以下JSA)の資格について詳しくご紹介します。

以下の内容は日本ソムリエ協会サイトからの引用がベースです。資格それぞれの定義については同サイトをご参照ください。また、ここでは上級資格のソムリエ・エクセレンスとワインエキスパート・エクセレンスについては触れません。

JSAソムリエは、以下の職務を通算3年以上経験し、呼称資格認定第一次試験日においても従事している方。またJSA会員歴が2年以上あり、以下の職務を通算2年以上経験し、呼称資格認定第一次試験日においても従事しているJ.S.A.正会員および賛助会員所属者で、

●アルコール飲料を提供するサービス

●ワイン・酒類飲料の仕入れ、管理、輸出入、流通、販売、教育機関講師、酒類製造

●アルコール飲料を取り扱うコンサルタント業務

に携わっておられる方に受験資格があります。

JSAワインエキスパートは、

●ワインを中心とする酒類、飲料、食全般の専門的知識、テイスティング能力を有する方 

●職種、経験は不問

●ソムリエ職種に就かれていて、受験に必要な経験年数に満たない方

が受験資格を有します。

両資格の違いをざっくり説明すると、「ソムリエ」はプロフェッショナル向けの資格、「ワインエキスパート」は職業を問わずに受験できるワイン愛好家向けの資格ということになります。

試験の難易度は両資格でほとんど変わらないと感じますが、一次試験はコンピューターで解答する「CBT方式」、その場で合否の判定がなされます。二次試験はテイスティング(両資格共通)と論述(ソムリエのみ)。ソムリエはさらにサービス実技という三次試験もあります。

2020年度の一次試験は7月下旬から9月初旬、一次合格者は10月中旬に二次試験でした。ワインエキスパートはここまでですが、ソムリエ受験の二次合格者は11月下旬の三次試験まで、出願開始の3月からとても長丁場の試験期間を過ごすことになります。

2018年度のソムリエ/ワインエキスパート合格率はそれぞれ26.5%/32.8%、2019年度は29.8%/44.2%と、年によって合格率は変動しています。

Q5. 日本ソムリエ協会が認定する「ソムリエ」の資格試験は、さすがに難易度が高いんですね。筆記、テイスティング、サービス実技と三次試験まであるようですが、メルマガはどの試験の学習に役立ちますか?また、どれくらいの期間学習すれば、合格に届きやすくなるでしょうか?

2020年の初頭から、まぐまぐで配信しているメルマガでは、主眼を一次試験に置いております。

JSA(日本ソムリエ協会)の教本は750ページほどの中に、ワインとは何か?という概論から始まり、ワイン生産各国についてのプロフィール・歴史・気候風土・主なブドウ品種・ワイン法・産地と特徴などが26ヶ国分、加えてテイスティングやチーズ、ワインの購入・保管・熟成・販売、ソムリエの職責とサービス実技、日本酒・焼酎など幅広く情報が詰め込まれています。

これらの情報は年々増えこそすれ減ることはまずありません。

また、教本だけでは「どこが出題されるのか?」の見当を付けるのが不可能なほど情報量が多いため、勉強時間が限られる中では効率的な学習が必須になります。

もっとも合格に近いのは、ワインスクールに通い講師の指導を仰ぎながら学習する方法。受験指導に慣れた講師は試験のコツを会得していますし、スクールごとのメソッドもしっかりしており合格率はとても高いです。テイスティングの指導もしてくれるスクールが多いので、二次対策も安心です。

以前は「スクールが近くにない」「通う時間が取れない」などのハードルがありましたが、COVID-19以降、動画で講義を配信したり、テイスティング用のワインを小分けの瓶で配送してくれたりと、スクールでの受講がある意味しやすくなっているとも言えます。

いっぽうで、ワインバーやレストランに勤務しながら先輩の指導で学習する方法もありますし、独学で合格をめざす方々も当然いらっしゃるでしょう。

僕のメルマガは、そのように時間が限られた方が教本や参考書籍を往復する手間を省けるように、一覧性の高い学習資料として高い完成度を目指しています。

3月の出願からの学習では全範囲のカバーはとても大変なものになるでしょう。受験を志されたなら、年明けから予習と過去問題に取り掛かることを推奨したいですね。

とはいえ教本は出願受付開始の後でしか入手できません。ではどうするか?まずは2020年の教本を入手しての読み込みを年内に終えておけばかなりのアドバンテージになると思います。

ここ数年改訂が続いている大きな単元のフランスも、未改訂はブルゴーニュのみです。各国のトピック追加と生産量などの数値更新はもちろんあるでしょうが、気候や歴史などのべース部分に劇的な変化は起きないので、予習のテキストとして2020年教本は最適と考えています。

もちろんメルマガの資料は2020年教本に準拠した内容で構成していますので、予習段階から参考にしていただけます。

Q6.メルマガ内のオリジナル資料は、日本ソムリエ協会のテキスト教本をベースに、さらに工夫を凝らしてまとめられているそうですが、教本との大きな違いはどのような点でしょうか?

教本との違いはテキストを極力少なくして図と表を豊富に用い、さらにそれを色分けして視覚的に覚えることができるようにまとめていることです。

加えて、学習を効率良く行えるように情報の一覧性にも留意しています。

教本のワイン産出国ごとの単元ではまず地図があり、そこに産地を表す番号が振られています。地図の下部には地図上の番号の産地名が書かれています。ここですでに地図上の番号を産地名リストと照合しなければならないのです。

その後にその国のプロフィールなどのテキストがあり、産地の説明に続くのですが、ここでの産地は前述の地図番号と連動しており、産地のテキストを読みながらページをまた単元最初のページに戻って地図上の番号を確認し、産地情報と適合させるという面倒な過程が発生します。

ソムリエ教本をベースにまとめてあるスクールの受験用テキストもほぼ同じ構成でした。

数カ所のことであれば苦になりませんが、フランスやイタリア、スペインなどワイン大国には数十では済まない産地が存在します。テキスト読解と地図照合だけでもページをめくる作業が無くせれば、その分の時間を暗記に当てられます。

もともと僕は効率追求型な性分で、自分が受験するにあたって、一覧性を持たせた資料があれば学習をもっと効率よく行えるだろうと考え、地図上の番号を起点として産地名やその特色をまとめたユニットと結んで学習帳的なものを作ったんです。

もちろん産地の情報だけでは不十分ですので、教本テキストを表組みに置き換えたり、産出するワインに合わせた色分けをするなど工夫しました。

今のメルマガの資料はその時に作ったものをベースに、さらに改善を重ねた内容となっています。

Q7.メルマガを活用したお勧めの学習法を教えていただけますか?メルマガ読者限定で配布している白地図のPDFも好評ですね。

教本を読んだ後で対応する資料をチェックし、文字情報を地図上の平面情報に置き換えて産地の位置関係(南北や面積など)を大まかに頭に入れるようにします。

資料の地図上に配置されたユニットには一次試験に出題される確度の高い情報(産地として認定された年・産出されるワインの種類・認定ブドウ品種・土壌など)が記載されていますので、そこから取捨選択して白地図に書き写し、ご自分の暗記用ノートをまとめてください。

ワインスクールに通われている方は資料をプリントアウトし、授業の際に講師が解説してしてくれるポイントを付記して情報密度を上げるのも良いでしょう。

Q8.ソムリエ試験を目指していない人が、「もっとワインの知識を深めいたい」「純粋にワインが好きだから」といった理由でメルマガを購読してもよいでしょうか?

もちろんお役に立てると思います。「教本をタブレットやスマホで閲覧しやすいように要約した」内容を目指していますので。

また、資料のテキスト部分では重要なセンテンスや前の年から更新された部分を色変えしていますので、すでに資格を取得された方がご自身の情報のアップデートにお使いになるのに有用だと思います。

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Q9.キムラセンパイご自身はワインエキスパートの資格を取得されましたが、飲食店等で働くソムリエの方とはどのようなお付き合いをしていますか?意見が食い違ったり、ということもあるのでしょうか?

そういうことはありませんね(笑)。

知れば知るほど好きになっていくのがワインだと思いますが、僕自身、ソムリエさんがおられる飲食店では「お料理に合わせて何をお勧めくださるか」を楽しみにしていますので、ほぼお店のソムリエさんにお任せしています。

客の立場ででしゃばるよりも、本職として日々精進を重ね、料理とワインとの相性をすべてご存知のプロに委ねてこそ、そのお店での食事が存分に楽しめるという考え方です。

Q10.最後に、ソムリエの資格取得を目指す方や、このメルマガを読むか迷っている方に向けて、メッセージをいただけますか?

このメルマガでご紹介している各種資料は、僕自身が試験に合格するために作成しはじめたもので、合格後も様々な改善を重ねて現在に至っています。

今後、1人でも多くのメルマガ読者の方が試験を突破してバッジを手になさり、その後のご自身のワインライフを楽しむ、あるいいはプロとして精進を重ねていかれる、そのために試験勉強のお手伝いができるような情報とノウハウをまとめていきたいと考えています。

メルマガをお読みいただき、不満にお感じの点をお寄せくだされば、きっと皆さんの後に続く方々により良いフィードバックができます。

ワイン好きな方をさらに増やすために是非ご購読とご意見を賜りたく存じます。長々お読みいただき有り難うございました。

キムラセンパイ プロフィール
JSA認定ワインエキスパート・ワイン検定講師

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