「東京五輪中止を」24万筆超 コロナ下開催に不安の声―オンライン署名で

2021.05.07
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by 時事通信


東京五輪の開催中止を求める署名サイト(一部、画像処理してあります)

東京五輪の開催中止を求める署名サイト(一部、画像処理してあります)

 東京五輪・パラリンピックの開催中止を求めるオンライン署名が、8日午前0時時点で24万筆超集まった。呼び掛けたのは元日弁連会長の宇都宮健児氏(74)。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないままの大会実施は「『平和の祭典』であるはずの五輪の理念から大いに逸脱する」などと訴えている。
 署名集めはネット署名サイト「Change.org(チェンジ・ドット・オーグ)」で5日正午に開始。運営団体によると、2012年の日本語版開始以来、最速のペースで賛同者数が伸びているという。
 宇都宮氏は、不足する医療資源を五輪に割くことは「コロナ禍で疲弊している医療従事者をさらに苦しめ、住民や参加者の命と暮らしを危険にさらすことになる」と指摘。五輪を中止して感染拡大を防ぎ、人々の命と暮らしを守るべきだと訴えている。
 賛同者からは「オリンピックより命のほうが大事」「アスリートの気持ちを思うとやりきれない。けれど、(開催予定の)7月になっても、何かが改善するとは到底思えない」といったコメントが寄せられている。
 宛先は国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長や菅義偉首相、東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長らで、英語での署名ページも開設した。
 宇都宮氏は取材に、「国民が歓迎する五輪になるのかを国や東京都、組織委は真剣に議論すべきだ」と述べた。(2021/05/08-00:18)

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