医学博士が憂慮。世界に蔓延する「ワクチンの恐怖」を煽るウソ報道

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新型コロナワクチンの接種が順調に進んできたアメリカでは、ここに来て接種率の伸びが鈍っているようです。そのため接種をすればインセンティブを与えるなどの話も伝わってきます。メルマガ『しんコロメールマガジン「しゃべるねこを飼う男」』著者でボストン在住医学博士のしんコロさんは、ワクチンの恐怖を煽る虚偽情報により接種を躊躇う人が多くいる状況を危惧。自身がファイザー製ワクチンを接種して得た安心感を伝え、新型コロナに感染することによるリスクの方が遥かに大きいと訴えています。

コロナワクチン接種その後

みなさんおはようございます!ボストンは花粉の飛散が激しい日が続いています。花粉症とは縁がなかった僕ですが、ボストンに来てからこの季節はしんどいです。5月も半ばが近づき、日本の各地ではすでに蒸し暑さを感じるところもあるかと思いますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?

さて、僕はといえば、ファイザーのコロナワクチンを接種してから今日で11日目です。臨床試験のデータによれば、11日目から感染率が大きく分かれ始めるタイミングです。つまり、免疫が立ち上がって血中の抗体の濃度が高まってきている頃です。

数日前までの自分とは新型コロナウイルスに対する抵抗力が格段に上がっていることを非常に嬉しく思います。もちろん絶対に感染しないわけではないので油断はできませんが、高い確率で感染を防げるし、重症化をすることもほぼなくなります。この安心感は何ものにもかえられません。

一方で、ワクチン接種への躊躇がパンデミックを長引かせ、変異種を生むリスクにつながることが専門家の間で懸念されています。躊躇する理由は色々ありますが、大きく分類すると「副反応が怖い」という理由と、「とにかくワクチン反対」という理由が多く見られます。

いずれの理由でも、正しい情報がなかなか広がらず、根拠のない情報や恐怖を煽るものが拡散されているために抱いてしまう恐怖からくるものです。コロナの感染自体非常に危険なのに、なんとなくその事実には慣れてしまい、コロナよりもずっと安全なワクチンに対してずっと怖いイメージを植え付けるような虚偽の情報が出回っているのは深刻な問題です。

マスコミもそういった情報を拡散するとクリックを稼げるのはわかりますが、その結果どういった悪影響があるかを真剣に考えてもらいたいものです。そろそろ、しょうもないツイートや情報は遠慮せず斬っていこうかと考えはじめています。

コロナは感染力が強いので、健常人がPCR検査をして陰性だったとしても全く安心できません。検査した帰り道に感染することだってあり得ます。サプリメントを飲んでも感染は防げません。何を飲んでいても、何を塗っていても、一定量のウイルスに暴露されたらほぼ間違いなく感染します。

感染に対抗する最強の武器は自分の抗体です。抗体を持つには、一度コロナウイルスに感染するか、ワクチンを打つかです。前者は後遺症と重症化と死のリスクがあります。ワクチンもリスクはゼロではありませんが、前号のメルマガにも書いたように圧倒的にコロナ感染のリスクよりも低いリスクです。

image by:Ron Adar / Shutterstock.com

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ねこブロガー/ダンスインストラクター/起業家/医学博士。免疫学の博士号(Ph.D.)をワシントン大学にて取得。言葉をしゃべる超有名ねこ「しおちゃん」の飼い主の『しんコロメールマガジン「しゃべるねこを飼う男」』ではブログには書かないしおちゃんのエピソードやペットの健康を守るための最新情報を配信。

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