就活につきもののエントリーシート(ES)に何をどう書けばいいのか悩む人が多くいます。そこでESの作成代行というビジネスが成立し、面接指導と合わせて副業にしているという読者から、個別対応の仕事には限界もあるため、より良い稼ぎ方はないかとの相談が『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』著者で人気コンサルの永江一石さんの元に届きました。労働集約型から脱するためにターゲットを広げることを助言する永江さんは、YouTubeより別のメディアに可能性があると回答しています。
副業でES(エントリーシート)作成代行は可能性があるか
Question
以前マッサージサービスを副業で取り組みたいと質問したものです。ご回答ありがとうございました。早速知人のパーソナルトレーナーと連携し、トレーニング後にマッサージを提供できることになりました。自分では気づけなかった視点をいただくことができ、大変感謝しております。
副業に関して、もう1点うかがいたくご連絡いたしました。現在、マッサージサービスとは別に、就活時に提出するESの作成代行と面接指導を請け負っています。月々5~10万程度は稼げているのですが、いかんせん労働集約型であること。また新卒採用が活発な2~3月に応募が集中することもあり、もう少し労働集約からの解放、売上の平準化、そして願わくば売上の向上を狙いたいと思っております。
そこでパッと思いついたのはYoutubeです。例えば模擬面接を実施し、フィードバックまで行う様子を動画で出せば、再生数が稼げ、もう1つの収益源になっていくのではと思いました。
なお、ESの作成代行では、これまで80社ほど代行し、75社は書類選考を突破しています。また面接指導も200万程度年収を上げて転職される方や、いわゆる大手有名企業を突破できる方が増えてきました。もし永江さんが私のような状況なら、次はどの様な手を打たれますでしょうか。ご回答いただけますと幸いです。
永江さんからの回答
以前の回答後、順調に取り組まれているとのこと嬉しく拝見しました。今回は「ESの作成代行」とのことですが、もう少し縦と横にターゲットを広げた方が良いと思います。
順番に説明しますと、まず縦というのは対象を正社員だけでなくパートやアルバイトなどの非正規雇用まで広げるということ。「年収200万程度アップ」「大手有名企業を突破」ということは現在はおそらく大卒以上のホワイトカラー向けだと思うのですが、今本当にニーズがあるのはもっとブルーカラー層です。
わたしも経験がありますが、世の中には履歴書もまともに書けない人が大勢います。証明写真が明らかにおかしい、自己PRが支離滅裂などの理由で書類選考を落とされる人は絶えないと思うので、基本的な書き方のコツなどを中学生にも分かるように噛み砕いて説明すれば興味を持つ人は必ずいると思います。
ただ彼らは高額な指導料(2時間1万円など)は払えませんし、一件ずつ個別対応していたら膨大な手間がかかるので、電子書籍や有料noteにまとめるのも一つの手です。
次に横というのは、新卒だけでなく中途まで裾野を広げるということ。今コロナ禍で突然パートを解雇された女性や、飲食店勤務のシフトを減らされた方など困っている人は多いので、その人たちが質問者さんの本/有料noteを読み「おかげさまで再就職できました」などと言われたらやりがいも大きいですし、社会貢献にもなりますよね。
またYouTubeはいくら一つの動画の再生数が多くてもチャンネル登録者数が数万人以上いないと毎月継続的に収益を得るのは難しいです。質問4でも回答しましたが、ESの書き方講座って一度転職に成功してしまうとそこで終わりで頻繁に見るものではないのでSNSにあまり向いていません。残念ですが動画を制作する労力分はあまりペイしないと思います。社会的意義はありますよ。
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