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コロナで露呈した日本医療の低レベル。背景に医師会の怠慢と昭和を引きずる医療行政=街

新型コロナの蔓延から1年4ヶ月が経とうとしています。しかし、日本は他の先進国に比較するとひと桁少ない患者数であるのに、医療崩壊が叫ばれています。1年4ヶ月の間、政府や医療団体は何をしていたのでしょうか?既得権益を守るためなのか、昭和時代で医療行政が止まっているように思えます。(『億の近道』街のコンサルタント)

プロフィール:街のコンサルタント
20数年間を金融(主に証券)会社で過ごし、投資銀行業務や事業育成の業務を担当。「金融機関に籍を置く(安全な)立場で客観的なことを言うより、いっそのこと経営者と同じ立場で事業拡大のお手伝いを出来ないものか」と思い立ち、2005年春に証券会社をリタイアしてコンサルティング会社を設立。

先進国から遅れる日本の医療

日本の医療(一部の大学・大手病院などを除いて)は、実は他の先進国に比べてかなり遅れているのではないか?という話題になった際に、若い方から聞いた体験談に驚きました。

経過を教えていただいたので、そのままを記述します。

<10代半ばの頃>

膝の痛みが増してきたので、整形外科(近所のクリニック)を受診。レントゲン、触診ともに異常無し。サポーターを出されたが、患部が圧迫されて痛みが増すために使用中止。2年ほど通院して、右膝蓋大腿関節症との診断結果。高齢者に多い病気で、膝軟骨がすり減って起きるとのことだが、レントゲン、触診ともに異常無し。診断書を出してもらって、体育の授業は出ずに済んだ。

<20歳前後>

別のクリニックを受診。原因不明の神経性の病気と診断されたが、レントゲンも異常無し。「一生直らない病気なので、気長に付き合っていくしかない」と言われ、痛み止めを処方され続けた。 セカンドオピニオンをもらえる医師の紹介を依頼したが、「どこに行っても同じ!」とケンモホロロ。同病院で診療を続けたが何も変わらず、リハビリ治療を勧められた。

<20代前半>

就職して仕事を始めたため、なかなかリハビリの時間が取れず、かつ高齢者の患者で予約が埋まることが多いため、リハビリの継続が難しくなった。リハビリでは「骨が歪んでいることによる痛み」とされた。同時期に整体も試し「リンパの詰まりが原因」と言われて通うが、変化なし。

<20代半ば>

ネットで調べ、関節痛が得意そうなクリニックを受診。患部を見るなりすぐにエコー検査。腫瘍があると診断され、手術設備がある大学病院を紹介された。その日のうちに紹介先の大学病院へ行き予約し、数日後に手術。

クリニックの医師曰く「見ればすぐに腫瘍があることが分かるじゃない」「何で今まで放置してたの?」と。絶句した……。

病理検査では「血管平滑筋腫」と診断された。下肢にできた後発性の良性腫瘍で、術後1週間ほどで痛みは無くなり、その後の経過も良好で、現在は痛みはまったく無し。

20代になった頃には諦めかけていたが、最初からしっかりしたクリニックに行っていれば、10年以上も痛みを抱えることも無く、学生時代にはスポーツも存分にできたはず。

それまでに通い続けた数件の整形外科医は何だったのか?キチンと治してくれたのは、神奈川県にある〇〇〇〇整形外科クリニックとのことでした。

コロナ対応の不備で露呈、昭和で足踏みする医療行政の低レベル

新型コロナ蔓延から、早1年4か月が経ちました。

国民皆保険と高度医療設備が充実していると言われ続け、かつ他の主要国に比べて感染者も重傷者数もひと桁少ない日本で、いつまで経っても医療崩壊が叫ばれています。

残念な日本のマスメディアは、ひたすら政府発表の数字を垂れ流すだけ。

今回のコロナ禍が過ぎても、いつ次の新型コロナが出てくるかは分かりませんから、そのための備えも視野に入れねばなりません。

各自治体トップも本質に切り込まず「今は我慢して!」と訴え続けるだけの責任回避姿勢では、国民は納得しなくなっています。

根源的な問題は今の医療行政自体にあるはずですが、いわゆる不勉強なお医者様も多いのではないでしょうか?さらに70年以上も前にできた医師法が壁となり、時代に則した医療の発展を阻害し続けています。

競争を避けるため、獣医学部に限らず医学部新設にも反対してきた日本医師会。主要会員である民間医院の既得権が強過ぎて、医療行政が昭和で足踏みしている姿がくっきりと浮かび上がったお話でした。

Next: 既得権者だけが潤う「シルバー民主主義」を止める必要

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