日本からのワクチンが台湾到着 蔡総統、「友好の神髄再確認」―新型コロナ

2021.06.04
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by 時事通信


4日、日本からの緊急支援として台湾の桃園空港に到着した新型コロナワクチン(台湾の衛生福利部提供・時事)

4日、日本からの緊急支援として台湾の桃園空港に到着した新型コロナワクチン(台湾の衛生福利部提供・時事)

  • 4日、台北で、日本のワクチン支援に謝意を表す台湾の蔡英文総統(総統府提供・時事)

 【台北時事】日本からの緊急支援として台湾に提供された新型コロナウイルスワクチンが4日午後、台湾に到着した。英アストラゼネカ製の124万回分で、医療従事者に優先的に接種される見通しだ。蔡英文総統は「ワクチンのためにこの間奔走してくれた台日双方の関係者に感謝する。同じ価値観と助け合いの精神に基づく台日友好の神髄を再確認した」とのオンライン談話を発表した。
 新型コロナ対策の優等生として感染を効果的に抑制してきた台湾は、「中国の介入」(蔡総統)もあってワクチンの調達が難航する中、5月中旬から感染が急拡大。蔡政権は野党などからワクチン不足で突き上げられ、対外支援を打ち出していた日本に救いを求めた。
 4日発表された新規感染者数は474人と、前日より111人減ったが、高止まりしている。コロナ対策を指揮する陳時中・衛生福利部長(厚生労働相に相当)は4日の記者会見で、日本のワクチン支援について「台湾の感染状況がこのように厳しく、ワクチンの入手が困難な中、日本の支援は非常に大きな助けとなる」と強調。「できるだけ早く接種を始めたい」と述べた。
 これに対し、中国国務院台湾事務弁公室は4日、記者からの質問に答える形で、「われわれは大陸(中国)のワクチンを台湾の同胞に提供したいと何度も言ってきたが、(台湾の与党)民進党当局が強引に妨害した」と台湾側を批判し、中国製ワクチンを受け入れるよう迫った。(2021/06/04-18:56)

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