非金融サービスを強化 持ち株会社化で体制整備―山城沖縄銀頭取

2021.06.10
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by 時事通信


持ち株会社化の狙いを語る沖縄銀行の山城正保頭取=1日午後、同行本店

持ち株会社化の狙いを語る沖縄銀行の山城正保頭取=1日午後、同行本店

 の山城正保頭取はインタビューに応じ、地元企業の事業展開を幅広く後押しするため、販路拡大支援など非金融サービスを強化する方針を示した。山城氏は「新たな領域への挑戦が必要だ」と強調。10月の持ち株会社化により、ワンストップでサービスを提供できる体制を目指す。
 持ち株会社の名称は「おきなわフィナンシャルグループ」。傘下に銀行や証券会社、クレジットカード会社などを置き、7月をめどに非金融サービスの柱となる地域総合商社を銀行の全額出資子会社として設立する。山城氏は持ち株会社化について、「非金融部門を事業分野とするため、2年以上前から検討していた」という。
 地域総合商社に関しては「県にはウコンなど優れた農産物が多くあり、県内企業による商品化を支援し、販路拡大も手伝う」と説明。こうした取り組みで、全国最低が続く1人当たり県民所得の引き上げにも貢献していくと語った。
 地域金融機関に再編を促す改正金融機能強化法が5月、成立した。山城氏は「本業に近い分野でパートナーシップを組む必要はない」と指摘。一方、国連の持続可能な開発目標(SDGs)には関心があるとした上で、「脱炭素社会の構築や子どもの貧困問題などで県内企業などと連携していきたい」と語り、異業種と組んで社会貢献や新規事業を進めることにも意欲を示した。(2021/06/10-07:12)

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