あなたは、子どもを褒めた後に「余計な一言」を言っていませんか? そのせいで、子どもは素直に「褒められた!」と感じられていないかもしれません。今回の無料メルマガ『親力で決まる子供の将来』では、著者で漫画『ドラゴン桜』の指南役としても知られる親野智可等さんが、余計な一言を4パターン紹介。せっかくの褒め言葉を台無しにしないよう気をつけてほしいと注意を促しています。
ほめた後で余分なことを言うと台無しになる
親や先生は子どもをほめているつもりでも、子どもの方はそう感じていないということがよくあります。というのも、親も先生もほめた後で余分なことを言ってしまうからです。
余分なこととは例えば次の4つのパターンです。
1.皮肉や嫌みを言う
2.さらに求める
3.親や先生の手柄にする
4.今までできなかったことを叱る
1.の皮肉や嫌みとは、例えば、「今日は自分から宿題ができたね」とほめた後で「めずらしいね」と言ったり、「えらい!自分でお茶碗を洗えたね」とほめた後で、「明日は雨が降るかもね」と言ったりすることです。言われた子どもの方は、初めの言葉はよりも後の皮肉や嫌みの方が心に残ってしまいます。
2.の「さらに求める」とは、「わり算の筆算ができるようになってきたね」とほめた後で「この調子で漢字もがんばらなきゃね」と言ったり、「あなたはサッカーが上手だね」とほめた後で「勉強もがんばってね」と言ったりすることです。
この場合も初めの言葉よりも後の言葉が心に残ってしまい、子どもはほめられた気がしません。「まだまだがんばりが足りない」と言われたように感じるのです。
3.の「親や先生の手柄にする」とは、「すごい!100点取れたね」とほめた後で「先生が言ったようにやったらできたでしょ」と言ったりすることです。
4.の「今までできなかったことを叱る」とは、「ほら、ちゃんとできるでしょ」とほめた後で「なんで今までできなかったのかな?真剣にやってなかったんだよね」と言ったりすることです。
これらの4つのパターンについて親も先生も無自覚です。これからはもっと意識して、ほめた後で余分なことを言わないように気をつけましょう。
ほめるときはほめることに徹することが大事で、そうすれば子どもはほめられたと実感できるようになります。
初出『Smile』(学研エデュケーショナル)
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