改ざん、佐川氏が指示 赤木さん、強く抗議―国が518ページの文書開示

2021.06.22
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by 時事通信


森友学園をめぐる公文書改ざん問題で、国が開示した「赤木ファイル」を目にする赤木雅子さん=22日午前、大阪市北区

森友学園をめぐる公文書改ざん問題で、国が開示した「赤木ファイル」を目にする赤木雅子さん=22日午前、大阪市北区

  • 赤木俊夫さんが改ざんの経緯などを記した文書「赤木ファイル」=22日午後、大阪市北区

 学校法人森友学園への国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、自殺した同省近畿財務局職員赤木俊夫さん=当時(54)=が改ざんの経緯などを記した文書「赤木ファイル」の内容が22日、初めて明らかになった。改ざんが当時同省理財局長だった佐川宣寿元国税庁長官の指示で行われ、赤木さんが強く抗議していたことが分かった。
 文書は全部で518ページ。22日午前、妻雅子さん(50)が起こした大阪地裁での国家賠償請求訴訟の代理人弁護士事務所に写しが届き、雅子さんが開封した。2017年2~4月、誰がどういった内容で改ざんを指示したのかを時系列でまとめた文書や、同省理財局と近畿財務局との間で送受信されたメールなどが含まれる。これまでの財務省の調査報告書などでは、具体的な指示の過程は明らかにされていなかった。
 赤木さんは文書の冒頭で、「現場の問題認識として既に決裁済みの調書を修正することは問題があり行うべきではないと、本省審理室担当補佐に強く抗議した」と強調した。
 文書によると、財務省理財局は「相手方(森友学園)に配慮したと取られるような表現の修正を考えてほしい」と指示。改ざんに当たっては「(佐川元理財)局長からの指示」があったことも記した。一方、近畿財務局に改ざんを直接指示した職員の氏名は黒塗りとされた。
 代理人の生越照幸弁護士は記者会見し、「理財局の中でも同じようなメールでの指示が行われていたと推測される」と指摘。23日の口頭弁論では文書原本の確認を求め、黒塗りとされた指示者の開示も今後要求するとした。(2021/06/22-23:35)

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