五輪開会式までおよそ1ヶ月に迫った6月22日、過労のため突如入院静養に入った小池都知事。30日早朝に退院したものの当面はテレワークで公務に当たるとのことですが、これまでのところ知事に対する批判的な報道は皆無と言っても過言ではありません。そんなマスコミを味方につける小池氏の手法を「さすが」と評するのは、小沢一郎氏の秘書を長く務めた元衆議院議員の石川知裕さん。石川さんはメルマガ『石川ともひろの永田町早読み!』で今回、小池知事の入院の真の理由を「都議選回避」として、タイミングの絶妙さを解説。その上で、「入院も小池劇場」と結んでいます。
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入院も「小池劇場」/マスコミは「ねぎらい」ばかりで批判は皆無
政治家が一番元気になるのは選挙である。政治家は特に選挙が好きだ。
私の周りでも小沢一郎さん、鈴木宗男さん、鉢呂吉雄さんなどみんな70代だが、選挙になれば年齢を忘れる人ばかりだ。小池百合子・東京都知事も勝負師であり、選挙となればアドレナリンが湧き出てくると思う。
その小池都知事が6月22日、東京都議会議員選挙(25日告示)を前にして突如、入院した。
理由は「過労」。27日までは公務を入れず静養する予定だという。ワイドショーでは、小池知事をねぎらうコメントが相次いでいる。(※ 編集部註:東京都の発表によると、小池知事は30日朝に退院。当面はテレワークで公務を行うとのこと)
「コロナ対策で一日も休みがなかったのでゆっくり休んでほしい」
「愛犬の死が追いうちをかけたのだろう」
小池知事を批判するコメントは皆無である。
マスコミを味方につける手法は「さすが」というほかない。普段は小池知事に恨み節の飲食店関係者もこんなときに文句も言えない。
しかし、入院の理由は「都議選回避」であることは言うまでもない。
小池知事は、記者団から「都議選で都民ファースト候補者の応援に入るか」と聞かれたも、明言を避けてきた。都民ファーストの応援に入れば、今回の都議選で過半数を獲得すると予想されている「自公」との関係が悪化し、都政運営に支障を来たすからである。
入院のタイミングは絶妙だ。
都議選は9日間。27日までの静養であれば、一番の見せ場である告示日(25日)の第一声も出なくて済むし、土日の応援も回避できる。月曜からは公務を理由に応援演説をしなくて済む。最後の土曜日だけ、自身の側近議員数人のところに応援に行くくらいだろう。
それくらいの応援であれば、二階俊博幹事長をはじめ自民党側も容認するだろうし、そのことについては、すでに打診して了解も取り付けているだろう。
入院も小池劇場なのである。
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