先日掲載の「驕りにも似た感覚のズレ。朝日新聞『値上げ理由』に抱く強烈な違和感」でもお伝えしたとおり、7月からの購読料値上げを伝えるコメントの中で、フェイクニュースの増加を指摘した朝日新聞社。しかし中部大学教授の武田邦彦さんによれば、同紙はこれまで何度もフェイクニュースどころか詐欺的記事を掲載してきているといいます。今回のメルマガ『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』では武田さんが、「情報詐欺」を重ねてきた朝日新聞を強く批判するとともに、日本メディアが繰り返してきた2つの騙しの手法を記しています。
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◆「詐欺師」と化した朝日新聞が伝えてきたこととは
フェイクニュースだけで儲けていた朝日新聞のような特殊な例は別にして、他の新聞やテレビも徐々にフェイクニュースとは言えないが、それに近い報道をし始めたのは2000年以後である。
「朝日新聞のような特殊な例」と言ったのは、たとえば「サンゴ事件」である。
朝日新聞は自社の記者とカメラマンの共同で、サンゴ礁のある海に潜って自分たちのナイフでサンゴ礁を傷つけ、その写真を撮って「こんなにサンゴが痛んでいる」という記事をでっち上げて朝日新聞の一面トップに大きく掲載した。
まさか新聞社がそんなことをするはずもないと思うだろう。普通の人でも「あそこでこんなことがあった」というのを全くないのに自分でウソを作り上げるなどという人は日本人にはいない。朝日新聞の社員が自分で捏造して、それを記事に書き、一面トップということになると、「そんなことをする人とは付き合わない」と言われるだろうが、なんとなく「朝日新聞」というと違う。
このような記事を「フェイクニュース」ということ自体が少しおかしい。むしろ「新聞」という社会的公器を使用した「詐欺」だろう。ウソを言って人にお金(新聞の契約料)を払わせるは明らかに詐欺だが、現代ではウソを言って人の頭をコントロールするのも「情報詐欺」と言って良いと思う。
つまり「新聞」という名前の付いた会社を経営して、その実は「情報操作」を主な目的としているという方が適当であり、「朝日新聞」と呼ぶべきではなく、「朝日情報操作会社」の方が適当である。
もちろん、従軍慰安婦事件、南京大虐殺、牛込柳町鉛中毒事件、ダイオキシン所沢ホウレンソウ事件…など朝日新聞が中心となって捏造した事件は多い。
だからお金を出して朝日新聞を購読している人の真意はなんだろう?わざわざお金を払ってウソの情報(それも重要な情報が多い)を教えてもらっても意味がない。ひょっとしたら自分の人生を無駄にしたり、他人からバカにされるだけだろう。
でも、最近、ほとんどのメディアが朝日新聞のフェイクニュースの成功(お金が儲かる)を見て、類似の報道をし始めた。その手口は悪質なものから、テレビ局などの力不足によるものまである。