信頼関係を築く極意。子供につけさせたい「相手の名前」を呼ぶ習慣

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自分の名前について、思春期くらいまでは「嫌い」と言う人もチラホラいますが、愛着を感じている人の方が圧倒的に多いとされています。どちらにせよ、自分の名前を親しげに呼んでくれる人に対しては好印象を抱くもので、夜のお店など接客のプロの技に騙されてしまう殿方もいるのではないでしょうか。今回のメルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』では、著者の柳川由紀さんが、仕事やご近所付き合いなどでも威力を発揮する「名前で呼ぶこと」の効果をわかり易く伝えています。

名前で呼ぼう

1.名前には愛着がある

自分の名前はおそらく一番読み書きし、耳にする言葉でしょう。心理学に「ネームレター効果」というものがあります。レターとは、文字のことです。

人は、無意識に自分の名前を好ましく感じているため、ひらがな50音にそれぞれに点数を付けるという実験で、自身の名前に含まれる文字に高い得点を付ける傾向があることがわかっています。

例えば大勢がそれぞれに雑談している中でも、自分の名前は、自然と聞き取ることができます(心理学用語で「カクテルパーティー効果」)。また、一度気にし始めると、とたんに自分の名前を頻繁に目にするようになったりします(心理学用語で「頻度錯誤」)。それだけ自分の名前に対して、無意識に愛着を感じているのです。

2.名前で呼ぶ効果

「おはよう、〇〇ちゃん」
「〇〇くん、一緒に食べよう」
「〇〇さんはどう思う?」

このように、会話途中で相手の名前を入れると、相手は、自分の存在を認められたと感じます。これが承認欲求を満たすことに繋がるのです。そして、相手も同様に、名前で呼ばなくては、という心理(返報性の法則)がはたらき、その結果、信頼関係を築くことになります。

親として子供を呼ぶときはもちろんですが、子供にも、お友達を呼ぶときには、なるべく名前を呼ぶようにしよう、と伝えましょう。

3.あだ名で呼んでもいい?

相手の名前だけでなく、相手の子供の名前やペットの名前も呼びましょう。

  • 「娘ちゃん、何年生?」→
     「○○さんの◎◎ちゃん、何年生?」
  • 「ワンちゃん何歳?」→
     「○○さんの●●ちゃん、何歳?」

小学生の頃は、あだ名で呼んだりすることもよくありましたが、社会に出るとそういうケースは多くありません。あだ名を使う場合に大切なのは、本人が「何と呼ばれるのを嬉しいと思っているか」ということを確認することです。

名前で呼ぶことは、人との信頼関係を築く上で大切なことです。普段から名前を呼ぶ習慣をつけておきましょう。

image by: Shutterstock.com

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家庭教育のプロとして、教育相談員の経験を生かしながら、親としての接し方のコツをお伝えします。子どもは、親のサポートの仕方でずいぶん変わります。子どもの能力を最大限に引き出せるよう、まずは親力をアップさせましょう。専門である教育心理学、家庭教育学をベースに家庭の中でできる「子どもを伸ばすためのコミュニケーション術」を「親の力」に視点を置き配信予定です。乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生など発達段階に応じた子どもへの声掛けを具体的にご紹介します。

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