【池袋暴走事故】無罪主張の飯塚幸三被告に「禁錮7年」求刑。遺族「法の範囲で最も厳しい刑を望む」

2021.07.15
by gyouza(まぐまぐ編集部)
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2019年4月19日に東京・池袋で乗用車を暴走させ母娘2人が死亡したほか9人が負傷した事故で、車を運転し自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で在宅起訴されていた、旧通産省・工業技術院の元院長・飯塚幸三被告(90)の裁判が東京地裁であり、15日午後、検察側は飯塚被告に対して「禁錮7年」を求刑した。テレビ朝日、通信各社などが速報で伝えた。亡くなった松永真菜さんの夫で遺族の松永拓也さんは同日の意見陳述で「法の範囲で最も厳しい刑を望みます」としていた。2020年10月8日に東京地裁であった初公判では、飯塚被告が罪状認否で遺族に謝罪したものの、「車に何らかの異常が起きて暴走した」と述べて、起訴事実を否認し「無罪」を主張。今回も法廷で無罪を主張していた。

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池袋暴走で「アクセル踏み続けた事実ない」初公判で飯塚被告が主張していた“無罪”

読売新聞などによると、検察側は昨年10月の初公判の冒頭陳述において「被告は事故直前にアクセルを踏み込んで縁石に接触したが、さらに加速を続けた」と主張。「事故前の定期点検ではブレーキやアクセルに異常は見つからなかった」と述べたのに対し、飯塚被告の弁護側は「被告がアクセルを踏み続けた事実はなく、走行制御システムに異常が生じた可能性がある」として、被告の過失を否定したとしている。

起訴状によると、飯塚被告は2019年4月19日、東京都豊島区の道路で乗用車を運転中、アクセルペダルをブレーキと間違えて踏み続け、時速約60キロから約96キロに加速。自転車で青信号の横断歩道を渡っていた松永真菜さん(31)と長女の莉子ちゃん(3)母娘をはねて死亡させたほか、通行人ら9人を負傷させたとされる。その中には全治約1年の負傷者もいたという。

情状酌量の可能性も?「上級国民」の求刑にネットの注目集まる

飯塚被告は事故当初、「容疑者」という呼称で報道されずに「元院長」と表記されていたことなどから、ネット上では「上級国民」などと呼ばれ、現在も批判の対象となっている。今回の検察側の求刑に対しても、裁判前から「上級国民だから情状酌量で軽い罪になるのでは」などという見方が、ネット上に多くあがっていた。

「意見陳述」を翌日にひかえた遺族の想い

遺族の松永拓也さんは裁判前日の14日、自身のツイッターで以下のように綴っていた。

松永さんがつぶやいた、「全ての想いを伝えて来ます」というこの言葉は、ネットを見ている国民だけでなく、天国で見守っているであろう最愛の妻と娘に向けた決意でもあるのだろう。今回の検察側による「禁錮7年」求刑で、その想いはどこまで届いたのだろうか?

飯塚被告「求刑」に対するTwitterの反応



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source: 読売新聞テレビ朝日

image by: MAG2 NEWS

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