14歳との同意性交で「逮捕おかしい」発言の本多平直議員、党員資格停止は妥当か否か

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6月初旬の立憲民主党内での会合で、本多平直衆院議員は14歳の子と同意の上で性交しても逮捕されるのはおかしいと発言。非公開の会合での発言でしたがなぜか漏洩し、党幹事長から厳重注意を受けていました。しかし、7月に入り一転、党員資格停止という重い処分が課されるとの報道があり波紋を広げています。メルマガ『石川ともひろの永田町早読み!』著者で小沢一郎氏の秘書を長く務めた元衆議院議員の石川知裕さんは、自身が離党や議員辞職を経験しており、発言発覚後に本多議員の肉声での弁明の機会がないことを問題視。このまま政治生命を奪うのは厳しすぎると立憲執行部に苦言を呈しています。

あえて立憲執行部に苦言「本多さんに弁明の機会を与えるべきだ」/性交発言は誤解を与えて当然だが、立憲執行部の判断もまずい!

「本多さん!」衆議院宿舎のエレベーターで本多平直衆議院議員とばったり鉢合わせした。立憲民主党の法務部会で、刑法の性犯罪規定の見直しについて議論した際の「14歳との性交」発言で窮地に立たされている本多代議士はだいぶやつれていた。

石川 痩せましたね。
本多 いろいろあったから。
石川 本多先生、前に出るべきですよ。
本多 石川さんはいろいろ修羅場をくぐってきたからね。

最後は背中を押して送り出した。別れ際に本多先生は「きょうがヤマ場なんでね」と言い残し、車に乗っていった。昼の朝日新聞のデジタル版で、立憲民主党本部が次期衆院選での本多代議士の公認内定を取り消す方針を固めたと知った。ヤマ場とはこのことだったんだろう。

枝野執行部は本多代議士の「党員資格1年停止」を党の倫理委員会に諮ることを常任幹事会に提案し、了承された。7月26日に開催予定の倫理委員会で党員資格1年停止が妥当と判断されれば、本多代議士は次期衆院選の北海道4区での公認資格を失う。事実上の切腹だ。党内では、非公開の会議での発言で政治生命を失ってしまったことに対し、「処分が重すぎる」という声も多い。

私は、騒動後に本多さんの肉声が聞こえてこないことが一番問題だと思う。執行部は本多代議士に報道機関への発信をしないように指示していると聞くが、黙っておけと指示する一方で処分するというのは腑に落ちない。

確かに本多代議士の発言は誤解を招くものだ。会議に出席していた外部講師に対する威圧的な態度も褒められたものではない。しかし、弁明もさせずに政治生命を奪うのは厳しすぎると思う。

私は離党も議員辞職も経験している。その都度、政治生命を奪われそうになった。しかし、地元の支援者の温かい支援のおかげで、きょう、何とか生きながらえている。それは、私が「決してやましいことはしていない」と発信し、それを地元の後援者や有権者が「石川のことはよく知っている。あいつは信頼できる」と思っていてくれているからだと思う。

党執行部は、本多さんに弁明の機会を与えたうえで、処分を判断すべきだ。そして、本多代議士も自分の発言が誤解を招いていると思うならば、世間に向かってその真意を説明し納得いく発信をすべきだと思う。それでもなお、誤解が解けない場合には一旦、引くことも仕方がない。

世論とは難しい。何を言っても理解されないときもある。本多代議士は、とにかく肉声を発信すべきだ。

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1973年北海道足寄町生まれ。函館ラサール高校、早稲田大商学部卒。96年2月から2005年7月まで小沢一郎秘書。同年衆院選で北海道11区から民主党公認で立候補して中川昭一氏らを相手に落選、07年3月に繰り上げ初当選。09年再選。10年1月、政治資金規正法違反容疑で逮捕、同年2月に起訴。12年12月、三選。同年5月、議員辞職。2017年10月、妻・香織が衆院議員に初当選。同月、公民権が回復。政界復帰に向け、コツコツと活動中!!! 著書『悪党』は5万部を超える大ヒット作に。そのほか、『雑巾がけ』など著書多数。

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