尾身氏、感染急拡大「大変な危機感」 医療逼迫の深刻化懸念

2021.07.29
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by 時事通信


参院内閣委員会の閉会中審査で挙手する政府の新型コロナ対策分科会の尾身茂会長(中央)=29日午前、国会内

参院内閣委員会の閉会中審査で挙手する政府の新型コロナ対策分科会の尾身茂会長(中央)=29日午前、国会内

  • 参院内閣委員会の閉会中審査で答弁する西村康稔経済再生担当相=29日午前、国会内

 参院内閣委員会は29日午前、新型コロナウイルス対応をめぐって閉会中審査を行った。政府のコロナ対策分科会の尾身茂会長は、首都圏を中心に全国で感染が拡大している状況について「大変な危機感を感じている。ワクチン以外にあまり感染を下げる要素がない」と述べた。立憲民主党の氏への答弁。
 一方で尾身氏は「上げる要素はたくさんある」と指摘し、一般市民の「コロナ慣れ」や感染力が強いデルタ株、夏休み、お盆、東京五輪を挙げた。「危機感が共有されなければ早晩、医療の逼迫(ひっぱく)はさらに深刻になる」と強調。自宅療養者が重症化し亡くなる事態も想定した対策の必要性を訴えた。
 政府は埼玉、千葉、神奈川の首都圏3県や大阪府に緊急事態宣言を拡大することを検討している。西経済再生担当相は「要請があれば速やかに判断し、機動的に対応したい」と重ねて述べた。「病床を確保しつつ、感染拡大を抑えられるよう、これまでの取り組みをさらに徹底したい」とも語った。自民党の氏への答弁。
 尾身氏は、中止・延期論もある中で開催した東京五輪に関し、「感染拡大、医療逼迫を防ぐために、すべきことは全力でやってもらうことが政府、組織委員会の当然の責任だ」と指摘した。杉尾氏への答弁。(2021/07/29-12:28)

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