今やすっかり当たり前となったものの、人によっては抵抗感も抱くのが転職。「若いうちにしておくべき」という意見もよく聞かれますが、果たして何が「正答」なのでしょうか。今回の無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』では著者の佐藤しょ~おんさんが、自身が過去に面接担当者として「採用しなかった」就労希望者の例を挙げつつ、転職を巡る問題を考察しています。
若いウチに転職をしておくべきか?
今日のタイトルにあるような質問はまさにケースバイケースでして、その人の考えるキャリアデザインによって回答が異なります。
ただしハッキリ言えることは、転職を経験すると転職先で定年を迎える確率がガクッと下がるということです。つまりこれは、この先も何度か転職をすることになるということなんです。
転職って1回目が一番ハードルが高いというか、なかなか踏ん切りが付かないモノなんです。しかし一度経験してしまうと、耐性が付くというか、再度転職することへの抵抗感が下がるんです。これは良いことでもあり、悪いことでもあります。
良いことというのは、自分が働いている会社を客観的に、ニュートラルに捉えることができるということです。転職をしていない人って、自分の会社に情緒を感じてしまうんですよ。その情緒で未来を決めようと思ってしまうんです。
これはあんまり良くない傾向なんです。あくまでも会社と自分の関係はイコールで、ニュートラルであるべきなんです。会社という存在にノスタルジーを感じたらダメなのです。
悪い面は、転職をすることでその場から逃避するというクセが付いてしまうことです。仕事がどんなに面倒な状態、状況になっても、会社を辞めてしまえば(つまり転職をしてしまえば)、そんな状況から簡単に逃げられるわけです。これに味を占めると、
▼ 同僚との人間関係が悪化したから
▼ 面倒なお客を担当させられたから
▼ 思うように成果が出せなくなったから
▼ プロジェクトが失敗しそうだから
みたいな理由で、全部をリセットするために転職を選ぶようになるんです。本来この場面は、腰を据えて、歯を食いしばって、逆境に耐えて、状況を引っ繰り返すことが求められているわけで、その過程であなたのスキルや経験値が高まるわけ。
つまりこれはあなたが成長するための絶好の機会なんです。ところが転職をやり慣れてしまうと、面倒になったら全てを放り投げてその場から逃げたくなるんです。転職をすれば、過去の自分は全部清算できますから。
ちょっとは頑張ったけど、これは状況が厳しいなと思ったら、そこでさらに頑張るということができない身体になってしまうんです。転職を何度も繰り返す人には明確にこの傾向があります。ですから仕事に粘りが無いんです。いざとなったら転職したら良いやと思っていますから。
外資で1年や2年で転職を繰り返す人って、みんなこのタイプです。だから私はこの手の人は採用しませんでした。
傾向として、段々と次の転職までの期間が短くなるモノなんです。
新卒で8年いたけど、1回目の転職先では4年しかいなかった。2回目の転職では2年在籍して、3回目の転職ではまだ1年しかいないのに、もう4回目の転職活動をしている、なんて人は外資にたくさんいるんですよ。こういう人は堪え性が無いことが多いんですよね。