現在、日本で進行中のコロナ第5波の中心は「デルタ株」だが、さらに毒性の強い致死率35%の「スーパー変異株」が出現する可能性を英政府機関が発表して話題になっている。9月後半に来るとされる第6波で猛威を振るうことになるのか、十分な警戒が必要だ。(『未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ』高島康司)
※本記事は有料メルマガ『未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ』2021年8月6日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
毒性の強いスーパー変異株が出現する可能性
新型コロナウイルスの非常に危険な“スーパー変異株”が今後出現する可能性について解説したい。
イギリス政府に緊急時の助言を行う政府機関に「緊急事態科学者顧問会議(SAGE)」という組織がある。ここは尾身会長が座長を努める日本の「専門家会議」のような組織である。
最近この組織がイギリス政府に提出した警告が、イギリスのさまざまなメディアで話題になっている。
当初、この警告は公開されていなかったが、このたび文書の内容がイギリス政府のアーカイブで明らかになった。
新型コロナ変異株は致死率35%!?
この警告によると、これからも新型コロナウイルスの変異株の出現は後を絶たず、感染者の35%が死亡する「MERS」と同じくらい致命的なものになる可能性があるという。
ちなみに現在の新型コロナウイルスの致死率の世界平均は2.12%である。「MERS(中東呼吸器症候群)」は2012年に中東の一部の地域で感染が拡大したウイルスだが、死亡率は36%に達した。
将来、出現する可能性のある新たな新型コロナウイルスの変異株では、これは「現実的な可能性」になると警告している。
また、感染力と毒性の強い新たな変異株は、いまのイギリスのようにウイルスが広く蔓延している状況で発生する可能性が高く、それは現在のワクチンを回避できるような変化を起こす可能性があるとしている。
そして、このような危険な変異株の出現は、より厳しい制限やロックダウンの復活につながり、国に新たな大きな経済的打撃を与える可能性があるとも指摘している。