ビットコインなどの仮想通貨の相場は好調な動きが続いている。年内にはビットコインは、これまでの最高値である700万円台を突破する可能性が高いとする予測も多くなっている。今回はビットコインに吹く3つの追い風と、強気の予測に水を差す中国の動向について解説したい。(『ヤスの第四次産業革命とブロックチェーン』高島康司)
※本記事は『ヤスの第四次産業革命とブロックチェーン』2021年8月10日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
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ビットコイン再び500万円台へ
ビットコインを中心とした仮想通貨の動きについて解説したい。
いまビットコインは500万円の水準を目指して上昇し、またイーサリアムも30万円台の大台を突破した(※編注:原稿執筆時点2021年8月10日)。
ビットコインなどの仮想通貨の相場は好調な動きが続いている。年内にはビットコインは、これまでの最高値である700万円台を突破する可能性が高いとする予測も多くなっている。
追い風その1:フランス初の「ビットコインETF」販売
相場の上昇を後押しする動きのひとつが、フランスの投資銀行によるビットコインのETFの販売開始である。
ちなみにETFとは上場投資信託のことで、優良な株式の他、ゴールドなどの現物も組み込むことができる投資信託である。これは一般の株式市場で売買することができる。これにビットコインを組み入れたものが、フランスで販売されることになったのだ。
すでにブラジル、カナダ、スイス、ドイツでは販売されている。これがフランスでも販売されることになったのだ。
販売するのは、フランスの資産運用会社、「メラニオン・キャピタル(Melanion Capital)だ。EUには仮想通貨の取引に関する厳しい規制が存在しているが、これに準拠したビットコインを含むバスケット型ETFを販売する。
このETFは、ビットコインの相場と最大90%連動する。さらに、ビットコインのみならず、仮想通貨のマイニングやブロックチェーン関連株を最大で30銘柄をETFのポートフォリオに組み込むとしている。
一方これは、フランスの規制当局に承認されたもので、「譲渡可能証券の集団投資事業(Ucits)」というファンド基準に準拠する。これは、EUやアジア、ラテンアメリカでも利用されるファンド組成に関する規制基準である。
汎用性は高いが、多くの規制者はこの基準を適用すると、ファンドを通してビットコインなどの仮想通貨を保有することができにくいのではないかという指摘もある。
しかしながら、こうした規制に準拠したとしても、ファンドの人気が出るとビットコインの需要は大きくなるので、ビットコインの相場は上昇するはずだとする見方も強い。
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