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異常気象で食料品高騰、世界的なインフレは日本を巻き込むか?水不足と飢餓で各国混乱=高島康司

いま世界中で予想を越えた異常気象が発生し、それを背景に大規模な火災が起こっているが、これが近い将来激しいインフレを引き起こす可能性について解説したい。激しいインフレが食料の分野で起こると、食糧危機も現実的な問題になってくる。果たして近い将来、そうした事態になる可能性はあるのだろうか?(『未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ』高島康司)

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異常気象で本格的なインフレは起こるか?

いま世界中で予想を越えた異常気象が発生し、それを背景に大規模な火災が起こっているが、これが近い将来、激しいインフレを引き起こす可能性について解説したい。

激しいインフレが食料の分野で起こると、食糧危機も現実的な問題になってくる。果たして近い将来そうした事態になる可能性はあるのだろうか?

実は結論からいうと、いま大規模火災などの災害はリアルタイムで進行しており、農畜産物や食糧の生産にどの程度の影響を与えるのかはっきりしていない。

いま、いろんな機関が予想しているところだ。今回は、分かった範囲の情報を書く。

世界中で拡大する大規模火災

オリンピックの開催期間中、日本の主要メディアではほとんど報道されることはなかったが、世界中で大規模な森林火災や山火事、干ばつ、そして異常気象に関連するさまざまな災害が、それこそ堰を切ったように多発していた。

ギリシャ全土で大規模な山火事が相次いでいる。山火事の発生は586件に上り、キリアコス・ミツォタキス首相は9日のテレビ演説で「未曽有の規模の自然災害」と位置付けた。また米カリフォルニア州では大規模な山火事、「ディキシー・ファイア」が猛威を奮い、歴史ある小さな町がほぼ焼失した。避難命令が出された数時間後には、火災の熱で街灯がゆがみ、歴史的建造物が焼失した。

またロシアのシベリアでは、大規模な森林火災で発生した煙が、歴史上初めて北極点に到達した。ロシアの監視機関が火災のさらなる悪化を警告している。8月6日、アメリカの「航空宇宙局(NASA)」が公開した画像には、ロシアの大部分を覆う何百もの森林火災からの煙が写っていることを確認した。

衛生画像では、火災現場から3,000キロも離れた北極点に、煙が到達していたのだ。のみならず、8月6日にはロシアのほとんどの地域が煙に覆われていた。シベリアの森林火災の規模の大きさを示すものとなった。

これはほんの一例である。大規模な森林火災や山火事は、アメリカ、カナダ、シベリア、トルコ、ギリシャ、レバノン、アルジェリアなど世界各地で発生し、甚大な被害をもたらしている。「NASA」は、いまの火災の状況をリアルタイムで見ることができるサービスを提供している。

異常気象の原因

このような世界的な規模の火災の原因になっているのは、地球温暖化である。これは火災だけに止まらない。温暖化は世界的な異常気象を引き起こしており、甚大な被害を招いている。

異常気象の原因はこうだ。まず地球温暖化の影響で世界各地で高温と少雨状態が続く。この結果として草木が水分を失う。すると落雷などで着火すると、森林火災や山火事が発生する。乾燥化が進んでいるので、火災が発生すると一挙に拡大する。

しかし、悪循環はここで止まらない。火災が起こると、発生した煙は上昇気流による強い風で拡大すると同時に、二酸化炭素が大量に発生する。これによって温暖化がさらに進み、シベリアなどの永久凍土が融解する。すると、メタンガスなどの温暖化ガスが放出される。これが、さらに地球温暖化を促進するという最悪の循環になる。

しかし、この循環がもたらすのは、大規模火災や干ばつのような、いわゆる温暖化のイメージに合致する現象だけではない。季節風や偏西風など大気の循環全体が大きく変化するので、地域によっては寒冷化を伴う異常気象や、巨大な台風やハリケーンなどをもたらすことにもなる。

Next: コーヒー豆・牛肉・コーン…異常気象が食料品高騰を引き起こす

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