モデルナ社製ワクチン「異物混入」に3つの疑問。早急な原因究明と説明を求める声高まる

2021.08.26
by qualia(まぐまぐ編集部)
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厚生労働省は26日、米モデルナ社製の新型コロナウイルスワクチン(商品名:COVID-19ワクチンモデルナ筋注)に異物が混入していたとして、約163万回分の使用を見合わせると発表した

対象となるワクチンのロット番号は3004667、3004734、3004956の3つで、一部は使用済みとみられる。すでに接種を済ませた人は、接種記録書のQRコード付シール部分で自分のロット番号を確認できる。

MAG2NEWS編集部でワクチン接種済みの知人に確認したところ、少なくとも1名のロット番号が「3004667」で一致した。

厚労省は当該ワクチンに関して、異物が混入したまま接種した例はないとみており、これまで健康被害などに関する報告は受けていないとしているが、原因や影響について十分に説明したとは言えず、接種済みや接種予定の人に不安が広がっている。

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(1)「異物」とはいったい何なのか?

厚労省の発表では、混入した「異物」とは何なのか、具体的な特徴が説明されていない。「異物」の材質、形状、大きさなどが不明なままでは、万一の際に、あらかじめ想定された副反応との切り分けも難しくなるとの声が上がっている。

海外では瓶に栓をするゴム片が混入した事例があり、現在調査中とのことだが、遅滞のない説明が求められる。

(2)異物が混入したまま接種した例は本当にないのか?

厚労省は、ワクチン接種の際は「事前に瓶を見て異物がないか確認する」ため、異物が混入したまま接種した例はないとみているという。

だが、接種会場での目視確認は本当に完璧なのか、担当者に技術差はないのか。「異物」の正体がわからないまま“安心安全”を唱えているだけでは、かえって不安を助長することになる。

(3)対象ロット番号は3つだけなのか?

今回、異物混入の恐れがあるとされたワクチンのロット番号は、3004667、3004734、3004956の3つだが、そもそもこのロット番号はどのような基準で付与されているのか不明だ。

SNS上では、自分の接種記録書に記載されたロット番号が“当選”してしまったという報告のほか、“前後賞”についても懸念が生じている。3004667~3004956の範囲に含まれる他のロット番号は大丈夫なのか、といった不安の声も多い。厚労省はロット番号について、さらに明確にアナウンスすべきだろう。

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新型コロナワクチン施策の正念場

モデルナ社製ワクチンをめぐっては、国内における接種後の高熱などの副反応が、海外の治験データと比較しても多く発生していることが指摘されていた

今回の異物混入によって、副反応を覚悟のうえで接種の呼びかけに応じた人を裏切ることがあってはならない。国民の不安を払拭するため、厚労省にはより丁寧で誠実な説明が求められる。

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