fbpx

デジタル庁、早くも解体か。事務方トップ石倉洋子氏が有料画像「無断転載」で謝罪、公式webサイト初日サバ落ちほか肝いり施策のゴタゴタも菅総理辞任の引き金に?

9月1日に発足したデジタル庁の事務方トップである「デジタル監」に就任した石倉洋子氏が、自身のウェブサイトにおいて、有料の写真素材サイトのサンプルを無断使用していたことが判明し、大きな騒動となっている。

画像の無断使用が発覚したのは、石倉デジタル監が個人で運営しているウェブサイト。ブログ記事の見出しに使われている画像に、「PIXTA」や「Shutterstock」といった有料の写真素材サイトのウォーターマーク(すかし)が入っているものが複数個所で使われていることが、SNS上で指摘されはじめ、3日午前にはPIXTAの執行役員が石倉デジタル監に対して、Twitterを通じて問い合わせをする事態になっていた。

石倉洋子さん個人ブログのキャプチャ(現在は閉鎖中)

石倉洋子さん個人ブログのキャプチャ(現在は閉鎖中)

石倉洋子さん個人ブログのキャプチャ(現在は閉鎖中)

石倉洋子さん個人ブログのキャプチャ(現在は閉鎖中)

これらの動きを受けて、石倉デジタル監は「全く私の不注意でした。お詫びします。大変申し訳ありませんでした。至急対応いたします」と全面謝罪。

その後、問題の石倉デジタル監のサイトは「メンテナンス中」となり、閲覧ができない状態となっている。

評価が一夜で急降下した石倉デジタル監

日本人女性として初めて米ハーバード大大学院で経営学博士を取得し、経営戦略の専門家としてこれまで数々の一流企業で社外取締役を務めて来たという、キラ星のような経歴を持つ石倉デジタル監。

9月1日に行われたデジタル庁の発足式では、「私はデジタルの専門家でもエンジニアでもない」と謙遜するような発言をするいっぽうで、プログラミングはもとよりWordPressやPythonにもチャレンジしたと語るなど、知識欲旺盛なところを披露。さらにTwitterの登録は2009年とかなり古く、さらにfacebookやInstagramも使いこなしていることも判明し、ネット上からは「スーパー72歳」「コンピューターおばあちゃん」などと、デジタル監としての素質は大アリでは、といった声も多くあがっていた。

ところが今回の一件によって、インターネット上の著作権にまつわる問題に関しては、まったくの無頓着どころか、自ら進んで侵害していたことが露見する格好に。当人は「全く私の不注意でした」と弁明しているが、うっかり1枚や2枚というならともかく、それが結構な枚数に及ぶとなると、やっぱり分かってて無断使用をしていたのでは……と思われてしまうのは、致し方ないところだろう。

前日までは「実はデジタルの達人なのでは?」とも期待されていた石倉デジタル監。しかし、それ以前の問題である「ネットリテラシー」をまったく持ち合わせていないことが判明したことで、その評価はすっかりダダ下がりとなってしまったようだ。

デジタル庁のゴタゴタで完全に心が折れた菅総理

各省庁の縦割りを打破し、行政のITシステムの統一を目指すため、菅義偉総理の肝いりで発足したデジタル庁。

しかし、早速初日からサイトがサーバーダウンによって閲覧できなくなるという、まさかの事態が発生したのにくわえ、平井卓也デジタル大臣による開庁にあたってのメッセージにある「私は、その日本流のデジタル化を、武士道になぞらえ、「デジ道」と呼んでいます。」という一文に関しても、「何もわかってない感がすごい」「こりゃダメだな」と、その意味不明ぶりに呆れる声が多数。スタートから大いに躓く格好となっていた。

そもそも、初代デジタル大臣に就任した平井卓也氏といえば、東京オリ・パラの観客向けのアプリの開発を巡って、請負先のNECを「脅しておいた方がよい」「徹底的に干す」などいうパワハラまがいの指示を、自身の部下に出していたことが、音声データの流出によって明らかになり、その尊大な性格と人望の無さが明らかに。

さらに昨年の10月と12月には、上記アプリの開発を受注することになったNTTグループの幹部から、豪華接待を受けていたことも報じられるなど、まさに不適切ラッシュといった状況。晴れて初代デジタル大臣に就任したものの、近々行われる衆院選では今まで以上の苦戦を強いられるのは間違いなく、下手をすれば返り咲き叶わず大臣も辞任といった最悪のケースもあるかもしれない状況だ。

【関連】「黙れ、ばばあ!」に続く舌禍。平井デジタル相“下請け脅し”音声流出で指摘される「人望の無さ」

【関連】平井デジタル相、五輪アプリ受注を巡りNTTの「迎賓館」で豪華接待疑惑。下請け脅しに続く不適切ラッシュでKO寸前

そのうえ菅総理のほうも、今後のデジタル庁の活躍ぶりを見届けることなく、次期総裁選への立候補を見送ることを突如として表明してしまった。コロナ対策を始めとした数々の施策がことごとく裏目となっていた菅総理だが、宿願だったデジタル庁に関しても開庁からゴタゴタ続きとなったことで、その心が完全に折れてしまったのかもしれない。

Next: 「『デジ道』じゃなくて『デジ恫』でしょ」

1 2
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー