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日本経済は「安倍投獄」で大復活する。国際競争力を取り戻す政権交代シナリオの核心=中島聡

菅総理の退任表明で、野党に「政権交代」の千載一遇のチャンスが巡ってきました。秋の総選挙の行方と経済への影響は?今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』では「Windows95を設計した日本人」として知られる米シアトル在住の世界的エンジニア・中島聡さんが、日本経済が弱くなった根本原因は自民党の「利権政治」にあると分析。野党の選挙戦略として「安倍晋三の悪事を暴いて牢屋に入れる」を公約に掲げるのが効果的としたうえで、日本経済が長期低迷から脱却するには、政治の腐敗是正のための政権交代が必要不可欠であると指摘しています。

※本記事は有料メルマガ『週刊 Life is beautiful』2021年7月27日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:中島聡(なかじまさとし)
ブロガー、起業家、ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)、MBA(ワシントン大学)。 NTT通信研究所、マイクロソフト日本法人、マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発に携わっている。

日本に政権交代が必要な理由とその実現方法について

私がブログをあまり書かなくなった一番の理由は、原発や自民党の批判をすると、すぐに「お前は左翼か!」と噛み付いて来る人たちがいるから、ということはここでも以前に触れたことがあると思います。彼らは「ネトウヨ(ネット右翼)」と呼ばれる人たちで、その多くは自民党に(もしくは自民党が雇った電通に)雇われた人たちだ、というのが今では常識になっています。

私自身は、人権に関してはリベラルな発想を持ち、夫婦別姓は認めるべきだし、女性や社会的弱者の差別は徹底的に排除すべきと考えていますが、こと経済に関しては、可能な限り政府が関わらない自由競争が好ましいと考えているし、政府は小さい方が良いと考えているので、その面では、保守的な考え方を持っています。

そんな私にとっての理想は、米国のように2大政党が拮抗する状態です。二つの政党の力が拮抗していれば、選挙の結果を決めるのは、私のような中間層なので、保守側の党があまりに保守的な政策を推し進めれば、お灸を据えるべく次の選挙ではリベラル側の党に票を投じることができるし、その逆も可能になります。

そんな形で政権が時々入れ替わると、今の自民党のように好き勝手なことをしていると、その悪事が政権が変わった時に白日の元にさらされることになるため、下手をすると、その人たちは牢屋に入ることになります。そのリスクが歯止めとなって、政治家が好き勝手なことをしなくなるのが、2大政党制の一番のメリットとも言えます。

特に今回は、森友学園、加計学園、東京オリンピックにまつわる買収事件、政権と電通とパソナの間の癒着など、長期間続いた安倍政権の膿が山ほど溜まっているので、政権交代さえ起こせば、彼らがした悪事を白日の元に晒して、悪徳政治家を政界から一掃し、シロアリのように税金にたかっている電通やパソナにお灸を据えることすら可能なのです。

Next: 肥えるのは一部の企業だけ。政権交代こそが日本経済復活の第一歩

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