千葉県警がVTuberの女性キャラクター「戸定梨香」を利用して展開してきた子ども向けの交通ルール啓発動画が、全国フェミニスト議員連盟なる団体からの抗議により、削除に追い込まれた出来事が大いに物議を醸している。
報道によると取沙汰されている交通ルール啓発動画は、新型コロナの影響で交通安全教室が実施できないことから、千葉県松戸市のご当地VTuberとして活動するキャラクター「戸定梨香」を起用して制作され、今年7月から公開されていたもの。
動画では、このキャラがセーラー服のような格好で、自転車のライト点灯やヘルメット着用などを呼びかけているが、これに対し全国フェミニスト議員連盟が「極端なミニスカートで、体を動かす度に胸が揺れる。女子中高生だと印象づけた上で性的対象物として描写し、強調している」と抗議したうえで、当局の謝罪と動画の使用中止や削除を要求。千葉県警はそれに応じるかのように、今月10日までに動画を削除したという。
「削除も千葉県警によるもの」と責任逃れ発言
『宇崎ちゃんは遊びたい!』のキャラクターを起用した日本赤十字社の献血ポスターや、『ストライクウィッチーズ』のキャラを用いた自衛官募集ポスターなど、アニメの女性キャラクターを起用したキャンペーンなどが、セクハラなどの理由で、フェミニズムを標榜する人々やそれらの団体などから抗議を受けるといった出来事は、ここ数年枚挙に暇のない状況だ。
ただ今回の件に関しては、全国各地の地方議員たちから構成される全国フェミニスト議員連盟が、その公権力を誇示するような形で、バーチャルユーチューバーのキャラクターを降板させたということで、「表現の自由を侵害している」との批判が殺到。
ネット上では有志が集い、全国フェミニスト議員連盟に対してに抗議・公開質問状を突きつける事態に。これには、9月21日正午時点ですでに賛同者が5万人に迫るなど、支持が広がっている状況だ。
このような反響に対して当の全国フェミニスト議員連盟側は、今回の動画が削除されたことに関し、ここに来て「掲載も削除も千葉県警によるもの」との見解を発表。この責任逃れとも取られかねない対応により、非難の声はさらに高まる格好となっている。
全国フェミニスト議員連盟(フェミ議連)として、炎上している件について、見解をホームページに掲載しました。
私たちフェミ議連は世話人会で合議することを一番大事にしています。
9月議会の一番忙しい時で、なかなか臨時世話人会を開催出来ませんでしたが、ようやく。https://t.co/TiABptgxha pic.twitter.com/j3jjDUjr4i— 増田かおる 松戸市議会議員【いきいき子どもが育つまち!】 (@matsudosimasuda) September 19, 2021
女性側からもあがる「女性の敵」との声
今回の件で注目を集める格好となった松戸市のご当地VTuberの「戸定梨香」だが、活動を始めたのは2020年4月で、YouTube上の公式チャンネルとみると登録者数は現在1万人程度と、いわゆるVTuberとしての知名度はさほど高くはない存在のようだ。
さらに、動画が公開されていたのは千葉県警のTwitterやYouTubeということで、どうしてそんな超ローカルな活動がフェミニスト団体の目に留まったのかというと、どうやら全国フェミニスト議員連盟の共同代表を務める人物が、地元・松戸市の市議を務めていることが、大きく影響しているものと考えられる。
そんな全国フェミニスト議員連盟による抗議行動だが、ネット上ではその意図に関して「団体としての実績作りだったのでは」との声が多い。今回に関しても、抗議の結果、要求通り動画削除という成果をあげたのは良かったものの、その後に想定以上の反発に遭ったことで、たまらず責任を放棄して逃げ切りを狙っているとの見方が大勢だ。
フェミ議連の一連の動きは「いつも通り殴っても構わないだろうと判断したサンドバッグをぶん殴って活動実績にしようと思ったら想像以上の反撃と非難を受けて周章狼狽している」ってのがありありと見えるんだよネ
— とれんち㌠ (@toren_chi) September 21, 2021
アレ、『もっと楽チンに実績積めるかと思ったんだけど想定外に燃えちゃったし抗議と断固戦うほど思想に殉じる気もないんで逃げまーす』宣言なのでフェミの人達ほど彼女ら議連を自分達の代弁者として今後も支持するかどうかを考えた方がいいと思うんですけどね
— 宇宙猫(怪盗)ちゃんさん (@tab_G55S_STREGA) September 20, 2021
フェミ議連の件、本来だったら活動資金獲得かなんかの為の実績作りを目的に動画削除を自分の手柄として大々的に宣伝したかったんでしょうけど、猛抗議を受けた途端に「警察が勝手にやった事!俺は関係無い!」と手のひらクルーしたのは大層みっともないですね。
— たかざわめぐむ (@takazawa) September 20, 2021
先述の松戸市議のTwitterも、公権力による圧力疑惑の声に対し「できるはずないでしょう」とツイートしたのを最後に止まっている状況だが、自らの活動を支持するシンパたちのツイートには、精力的に「いいね」を付けている模様で、その姿勢にも批判の声が。さらにそのツイートのなかには、出会い系サイトで買春をしていたことがバレて新潟県知事の職を追われた過去を持つ米山隆一氏のツイートも多く含まれており、「ハッピーメール米山こそフェミの敵なのでは?」との声もあがっている状況だ。
全国フェミニスト議員連盟共同代表の増田かおる議員、公開質問状に回答するのは時間がないが、おぎの稔議員を批判するツイートを多数いいねする時間はあるらしい。
どうやら公開質問状としての署名サイトURL送付メールを「単なるメール」と同一視してるようですね。 pic.twitter.com/WqONkwFNpx
— Nathan(ねーさん) (@Nathankirinoha) September 20, 2021
全国フェミニスト議員連盟の増田かおる、煽りツイートをした後ダンマリかと思ったら自分らをヨイショする奴らのツイートにはちゃっかりいいねをしている
己を顧みる気はないらしい
また同じことやらかしますよこれ pic.twitter.com/Uz15yvvGvv— 鍋汁 (@nabenabe1663) September 20, 2021
ハッピーメール米山こそフェミの敵なのでは?
— あああああああああああああ (@plmqsznko) September 20, 2021
今回の全国フェミニスト議員連盟の独善的な抗議と、その後の無責任な対応に対しては、女性サイドからも「女性の敵」との声があがっている状況。ちなみにネット有志が全国フェミニスト議員連盟に宛てた抗議・公開質問状では、9月24日までの文書回答を求めているが、今のところ同議連はそれに対して何もリアクションをしていない。現状の“だんまり”対応から考えれば、黙殺する可能性も大いにあり得そうだが、そうなれば批判の声はさらに広がることは必至だけに、同議連の今後の対応に注目が集まるところだ。
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