世界に誇る日本の技術。いま注目したい大分県の「伝統工芸品」5選

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2021/09/18

長きにわたり受け継がれてきた技法を用いて作る、日本の伝統工芸品。「エシカル消費」への関心が高まる現在、地元の資源を使って職人が手作業で行うものづくりが見直されています。

今回は、生産過程での環境負荷が少ないだけでなく、現代の生活やおしゃれにも取り入れられる大分県の伝統工芸品をご紹介します。

※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。

環境にやさしい伝統工芸品は、機能性やデザイン性の高さも魅力

日田下駄

image by:PR TIMES

日田市は、静岡県静岡市、広島県福山市に並ぶ下駄の三大産地のひとつ。日田下駄の歴史は古く、徳川時代の天保(1830~1844年)から受け継がれています。

豊富な森林資源を活用したものづくりを行い、材料には地元の杉を使用。杉材に焼きを入れる「神代焼」という仕上げ方が特徴で、くっきりと浮かび上がった木目の美しさが目を引きます。

かつては年間生産量が2千万足を超えるほど親しまれた日田下駄ですが、現在は昔ながらのデザインから現代風にアレンジしたものまでそろっているので、普段のコーディネートに合わせることも可能です。

中津和傘

image by:PR TIMES

中津和傘」は、江戸時代から作られていた中津の特産品です。洋傘に押されて需要が減少するなか、九州で唯一の和傘職人だった千歳屋4代目・松崎敬太郎さんが高齢により製造を止めたことで、ついに和傘屋が途絶えてしまいました。

そこで、伝統復活のため有志によって立ちあげられたのが和傘工房「朱夏」。現在は4名の職人が活動しており、和傘はもちろん、生活の中で伝統を楽しめるようにと、あんどんランプシェードなどの商品も展開しています。

30以上の工程を経て手作業で作られる和傘は、50本の親骨と小骨の精緻な組み合わせがとても美しいので、ぜひ傘を広げて実感してみてください。

竹細工

image by:PR TIMES

真竹の生産量日本一である大分県には、日本で唯一の竹工芸の訓練校があり、現在もその伝統技術が受け継がれています。


特に別府竹細工は、日用品の域を超えた美しさが海外からも注目。国が指定する伝統的工芸品235品目のひとつにも選ばれています。

もともと竹細工は農家の副業程度のものでしたが、別府へ訪れる観光客向けの土産品として徐々に需要が高まりました。そして現在では、美術工芸品としても評価が高く、多数の文化人や著名人に愛用されています。

七島藺

image by:PR TIMES

七島藺(しちとうい)」とは、大分県の国東地方だけで生産されている植物のことで、畳の材料として使われています。とても丈夫な七島藺はイグサの5~6倍の耐久性があるといわれており、柔道の畳として利用されてきました。

ですが、七島藺の畳表を作るには大変な手間がかかります。1農家で1日2畳程度しか作れず、とても貴重なものなのです。

一時期は生産が途絶えましたが、国東半島宇佐地域が世界農業遺産に認定されたのを機に、七島藺産業の再生を目指す取り組みが始まりました。現在は、セレクトショップとコラボした小物なども制作、販売しています。

別府温泉絞り

image by:PR TIMES

メディアにも取り上げられている話題の別府温泉絞り。柿渋などの染料で染めた布の一部を縛るなどしてから、温泉のお湯で何度もゆすぎ、模様を浮かび上がらせる伝統的な手法です。

泉質や温度によって色の出方が異なるので、お湯の個性が豊かに現れるのが魅力。温泉に浸けてみないと仕上がりがわからないという、予測不能なワクワク感も楽しめます。

伝統的な美しさの中に現代のセンスが光る、大分県の伝統工芸品。大量生産ではない職人による手作り品を楽しむことは、エシカル消費にもつながります。ぜひお気に入りを見つけて、その魅力を実感してみてください。

  • source:PR TIMES
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地方新聞社で記者職を経験後、フリーライターに。地域に根ざして活動する人や企業の取材記事を書くことが多いです。台湾が好きで半年間、台北に暮らしました。

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