経営の基本である「経営計画」ですが、そもそも立てていないという企業も多く存在しているようです。無料メルマガ『がんばれスポーツショップ。業績向上、100のツボ!』を発行し続けてきた経営コンサルタントの梅本泰則さんは、自身が講師として招かれた研修で多くの人たちが苦手だった「事業ドメイン」の設定方法について、「スタジオアリス」の例をあげて詳しく分析・解説し、経営計画のコツを伝授しています。
スタジオアリスの経営計画
業界が違っても、経営の根本は変わりません。ですから、他業界の事例は参考になります。特に、経営計画は基本中の基本です。
とはいえ、経営計画を立てていない企業も多いでしょう。計画を立てるツボが分からないからかも。
今回は、他業界の事例を引っ張ってきました。
事業ドメインの設定
経営計画書作成の研修講師をしてきました。10時から16時までです。その中で、参加者の皆さんに、ある会社の経営計画書を作るというワークをしていただきました。配られた用紙にそれぞれ、
・理念
・経営目標
・外部環境分析
・自社内部分析
・事業ドメイン
・商品戦略
・価格戦略
・流通戦略
・プロモーション戦略
・計数計画
を書き込んでいかなくてはなりません。もちろん、「ある会社」についての情報は別紙で配られています。とはいえ、限られた時間で仕上げるのは難しい作業です。
中でも、「事業ドメイン」を設定するのが、大変な様子。なかなか、うまく表現できません。何度もお伝えしていますように、ドメインは、
・誰をターゲットにするか
・そのターゲットに何を提供するか
・そして、どうやって提供するか
という3つの要素から成り立っています。また、「誰を」は出来るだけ具体的にすること、「何を」は、具体的な商品やサービスではなく、「顧客ニーズ」のこと、「どうやって」は、マーケティング手法のことです。
そのドメインを見事に決めて事業を成功させた事例が、日経ビジネス2021年10月11日号に紹介されています。それは、「スタジオアリス」という写真館です。