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「海外銀行口座を作っただけなのに…」投資家を悩ませる口座凍結リスクと手間。どんな人が持つべきか?=俣野成敏

かつて営業マンに勧められて海外銀行口座を持ったものの、現在は口座が凍結されて放置している方が多くいます。どういう人が、海外銀行口座難民になっているのか?海外銀行口座を開設できなければ、日本人は海外投資ができないのか?等々について、金融の専門家に話を聞きました。(俣野成敏の『サラリーマンを「副業」にしよう』実践編

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※本記事は有料メルマガ『俣野成敏の『サラリーマンを「副業」にしよう』実践編』2021年10月25日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:俣野成敏(またのなるとし)
ビジネス書著者、投資家、ビジネスオーナー。リストラと同時に公募された社内ベンチャー制度で一念発起。年商14億円の企業に育てる。33歳で東証一部上場グループ約130社の現役最年少の役員に抜擢され、40歳で本社召還、史上最年少の上級顧問に就任。2012年に独立。フランチャイズ複数店舗のビジネスオーナーや投資家として活動。投資にはマネーリテラシーの向上が不可欠と感じ、その啓蒙活動にも尽力している。自著『プロフェッショナルサラリーマン』が12万部、共著『一流の人はなぜそこまで、◯◯にこだわるのか?』のシリーズが13万部を超えるベストセラーとなる。近著では『トップ1%の人だけが知っている』のシリーズが11万部に。著作累計は48万部。ビジネス誌やwebメディア掲載実績多数。『まぐまぐ大賞』を5年連続受賞。

狭き門となった「海外銀行口座」の開設

今回は「海外投資難民の実態(海外銀行口座編)」特集をお送りします。

今では信じられない話ですが、かつて海外銀行口座を郵送で開ける時代がありました。しかし、その後に起きた国際的なテロ組織の影響や、脱税防止等の観点から、現在、海外銀行口座開設の窓口は、狭くなる一方となっています。

今回も、金融の専門家・織田耕平さんをゲストにお迎えしています。「どういう人が、海外銀行口座難民になっているのか?」「海外銀行口座が開設できなければ、日本人は海外投資ができないのか?」等々について、織田さんにお伺いしていきたいと思います(本特集は、会話形式にてお送りします)。

プロフィール:織田耕平(おりた こうへい)
国内の大手精密機械メーカー海外営業部に配属され、東南アジア・オセアニア地区のセールスマネジャーとして国際ビジネスの現場で経験を積んだ後、国内証券会社に転職。超富裕層を相手に、プライベートバンカーとして個人・法人の資産形成から事業承継に至るまでを一手に引き受ける。そこで航空機を用いた資産運用法と、それによる高い節税効果に気づき、航空機専門商社・リース会社に転職する。各業界を比較検討した結果、「これまでの経験すべてを活かせる場として、海外金融業界で生きていく」決意を胸に、2015年4月に起業。シンガポールにてJIFPA(S)PTE LTDを立ち上げる。現在は、JIFPASのCEOにて海外不動産コーディネーター、シンガポール富裕層へのコンサルティング、金融機関向けに金融商品の開発等を手がけている。

※本記事は、織田さんへの取材をもとに、筆者(俣野)が適宜内容を補って執筆しています。
※投資難民…投資商品を購入し、その後、何らかの問題が発生して身動きが取れなくなっている人のこと、と定義しています。

海外で銀行口座を開設した人たちは、今、どうなっているのか?

俣野:一時期、日本では海外銀行口座開設ツアーというのが盛んに行われていました。現在は、コロナ禍ということもあって、海外に行くことが難しい状況ですが、実際はいかがでしょうか。

織田:銀行口座に関しては、コロナとは関係なく、すでに郵送等の遠隔では開けなくなっています。もし、今でも遠隔で開けるところがあるのだとしたら、そこは“バンクではない”と思います。

俣野:以前、海外で銀行口座をつくった人の多くが、現在は口座を凍結されている、と聞いたことがあります。なぜ、このような事態に陥っているのでしょうか。

織田:通常、海外銀行口座を開設するのは、海外との取引や海外移住など、何らかの理由がある人です。しかし、口座開設ツアーに参加していた人の中には、そうした理由がない人も含まれていました。

Next: 海外に銀行口座を作るメリットとは?

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