野党一本化、勝率3割弱 共闘効果は限定的【21衆院選】

2021.11.01
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by 時事通信


【図解】小選挙区 野党共闘の結果

【図解】小選挙区 野党共闘の結果

 今回の衆院選で立憲民主、共産、国民民主、れいわ新選組、社民の野党5党は、全国289ある小選挙区の4分の3に当たる213選挙区で候補者を一本化し、自民、公明両党との「2極対決」か、日本維新の会を交えた「3極対決」の構図に持ち込んだ。このうち、野党5党が勝利したのは59選挙区。勝率は約28%にとどまっており、共闘効果は限定的と言えそうだ。
 与党と野党5党は142選挙区で事実上の一騎打ちを演じた。与党側の98勝に対し、野党側は立民34勝、国民3勝、共産1勝の計38勝と大きく負け越したが、神奈川13区では立民の新人候補者が自民の甘利明幹事長を破る「金星」も挙げた。残る6選挙区は無所属が勝利した。
 維新を交えた「三つどもえ」は71選挙区。与党が40勝、野党5党が立民20勝、社民1勝の計21勝、維新が10勝だった。
 一方、野党5党の間で候補者が乱立した72選挙区のうち、与党に勝利したのは立民3選挙区、国民3選挙区の計6選挙区だった。ただ、東京16区のケースでは、競合した立民と共産の得票を合算すると勝利した自民を上回るなど、野党側の分裂で与党側が「漁夫の利」を得る状況も改めて浮き彫りになった。
 野党5党の候補者が不在だった4選挙区では、野党系の無所属が3選挙区で与党に勝利した。(2021/11/01-10:01)

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