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1億円で早期リタイアは無謀。シンガポールで見た富裕層の実態とコロナ禍で帰国者続出のワケ=俣野成敏

富裕層に憧れを抱く人は多くいますが、その実態は知る人は少ないでしょう。どうやってお金持ちになって、どんな暮らしをしているのか。シンガポールで数多くの富裕層と接してきた金融の専門家に実情を解説していただきました。(俣野成敏の『サラリーマンを「副業」にしよう』実践編

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※本記事は有料メルマガ『俣野成敏の『サラリーマンを「副業」にしよう』実践編』2021年11月15日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:俣野成敏(またのなるとし)
ビジネス書著者、投資家、ビジネスオーナー。リストラと同時に公募された社内ベンチャー制度で一念発起。年商14億円の企業に育てる。33歳で東証一部上場グループ約130社の現役最年少の役員に抜擢され、40歳で本社召還、史上最年少の上級顧問に就任。2012年に独立。フランチャイズ複数店舗のビジネスオーナーや投資家として活動。投資にはマネーリテラシーの向上が不可欠と感じ、その啓蒙活動にも尽力している。自著『プロフェッショナルサラリーマン』が12万部、共著『一流の人はなぜそこまで、◯◯にこだわるのか?』のシリーズが13万部を超えるベストセラーとなる。近著では『トップ1%の人だけが知っている』のシリーズが11万部に。著作累計は48万部。ビジネス誌やwebメディア掲載実績多数。『まぐまぐ大賞』を5年連続受賞。

富裕層ってどんな人たち?

今回は「富裕層って、いったいどんな人たち?」特集をお送りします。

今、これをお読みの方の多くが、富裕層と呼ばれる人々の生活に憧れを感じているのではないかと思います。

テレビでも時々、富裕層の生活が映し出されることがあります。映像で見る彼らの生活は、豪華で優雅そうに見えますが、実際のところはどうなのでしょうか。

今回も、金融の専門家・織田耕平さんをゲストにお迎えしています。

海外生活が長い織田さんは、仕事柄、多くの富裕層に接してきました。本日は、富裕層の生活実態についてお伺いしていきたいと思います(本特集は、会話形式にてお送りします)。

プロフィール:織田耕平(おりた こうへい)
国内の大手精密機械メーカー海外営業部に配属され、東南アジア・オセアニア地区のセールスマネジャーとして国際ビジネスの現場で経験を積んだ後、国内証券会社に転職。超富裕層を相手に、プライベートバンカーとして個人・法人の資産形成から事業承継に至るまでを一手に引き受ける。そこで航空機を用いた資産運用法と、それによる高い節税効果に気づき、航空機専門商社・リース会社に転職する。各業界を比較検討した結果、「これまでの経験すべてを活かせる場として、海外金融業界で生きていく」決意を胸に、2015年4月に起業。シンガポールにてJIFPA(S)PTE LTDを立ち上げる。 現在は、JIFPASのCEOにて海外不動産コーディネーター、シンガポール富裕層へのコンサルティング、金融機関向けに金融商品の開発等を手がけている。

※本記事は、織田さんへの取材をもとに、筆者(俣野)が適宜内容を補って執筆しています。

資産1億円でも富裕層とは言えない

俣野:野村総合研究所が2020年12月21日、日本の富裕層と純金融資産を調査したレポート(「日本の富裕層は133万世帯、純金融資産総額は333兆円と推計」)を発表しています。

その中で、富裕層は以下のように定義付けされています。

準富裕層:純金融資産保有額5,000万円〜1億円未満の世帯
富裕層 :純金融資産保有額1億円〜5億円未満の世帯
超富裕層:純金融資産保有額5億円以上の世帯

織田さんは長く海外に居住し、多くの富裕層に接してきたことと思います。この富裕層の定義に関して、ご本人たちはどのように考えていると思われますか。

織田:何を持って富裕層というのかは、私が知る限り、海外では明確な基準はないと思います。これまで、シンガポールには多くの日本人が居住してきましたが、保有資産1億円を富裕層に含めていいのかどうかは、微妙なところです。

私の感覚では、私に資産の相談をされる方で、自分のことを富裕層だと考えている人はいないように感じます。おそらく、富裕層に入ることへのこだわりもないのではないでしょうか。

Next: 絶対に無駄遣いをしない?富裕層の日常生活は地味で目立たないもの

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