改憲「機運醸成されてきた」 自民・安倍元首相インタビュー
自民党の安倍晋三元首相は時事通信のインタビューに応じ、憲法改正について、衆院選で与党が勝利し、議論に前向きな日本維新の会、国民民主党が議席を伸ばした結果を踏まえ、「だいぶ機運は醸成されてきた」との認識を示した。インタビューは15日に行った。
安倍氏は首相在任中の2017年、改憲推進派集会に寄せたビデオメッセージで20年の新憲法施行を掲げた。このときの狙いについて「モメンタム(勢い)をつくろうと思った」と説明。今後の展開に関しては「憲法審査会に任せた方がいい」と語った。
岸田政権については「最大の試練だった衆院選で大勝を収め、安定政権となる基盤ができたのではないか。これからは実行力が問われる」との見方を示した。
自身の3度目の首相就任に関しては「全く考えていない。岸田政権を支えていくことが責任だ」と否定した。「ポスト岸田」では茂木敏充幹事長を有力候補の1人とした。
台湾情勢については、度重なる中国軍機の防空識別圏進入に触れ「今の段階でも平穏な状況ではないとの認識を持たなければいけない」と指摘。日本の対応としては「国際社会との連携を強めていくことが大切だ」と語った。(2021/12/20-07:04)