教訓忘れず、次世代へ コロナ禍で2度目の「1.17」―阪神大震災27年

2022.01.17
0
by 時事通信


阪神大震災から27年を迎えた追悼の集いで、灯籠でかたどられた「忘 1.17」の文字=17日午前、神戸市中央区の東遊園地

阪神大震災から27年を迎えた追悼の集いで、灯籠でかたどられた「忘 1.17」の文字=17日午前、神戸市中央区の東遊園地

  • 阪神大震災から27年を迎え、発生時刻に黙とうする人たち=17日午前5時46分、神戸市中央区の東遊園地
  • 阪神大震災から27年を迎え、追悼の集いで竹灯籠に火をともす女性=17日午前、神戸市中央区の東遊園地
  • 阪神大震災から27年を迎え、追悼の集いで紙灯籠に火をともす家族=17日午前、神戸市中央区の東遊園地

 6434人が犠牲となった阪神大震災は、17日で発生から27年を迎えた。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」が猛威を振るう中、兵庫県内各地では追悼行事が開かれた。遺族らは震災の教訓を次世代に伝えようと思いを新たにした。
 神戸市中央区の公園「東遊園地」では、NPO法人などが追悼の集いを開催。27年前の災禍を忘れないなどの思いを込め、「忘 1.17」の字をかたどった竹と紙の灯籠に火をともし、地震発生時刻の午前5時46分に黙とうをささげた。
 同市の追悼式には、震災で姉の西田瑞恵さん=当時(17)=を亡くした、シンガー・ソングライターの田代作人さん(37)が出席。感染防止対策のため昨年は中止された遺族代表の「追悼のことば」を2年ぶりに読み上げた。終了後、田代さんは「震災を知らない世代が多いので、自分が体験したことと今思うことをちゃんと伝えようという気持ちで読んだ」と語った。
 兵庫県なども、午前11時20分から神戸市内の慰霊碑前で追悼式を開催。斎藤元彦知事が「四半世紀を超える歳月がたち、風化が懸念されている。震災の経験と教訓を広く発信するとともに、一人一人が防災について考え、行動する災害文化のさらなる定着を図る」とあいさつした。
 県立舞子高校3年の桑田優葵さん(17)は「震災の経験から生まれた教訓のリレーを私たち未災者が止めてはいけない。これからも防災の輪を広げていく」とメッセージを読み上げた。
 県内各地で予定されていたその他の追悼関連行事は、新型コロナの影響により、2年連続で中止や縮小が相次いだ。(2022/01/17-12:47)

print

人気のオススメ記事