岸田首相、改憲へ議論進展期待 立民代表「国民投票法、まだ不十分」
与野党党首は1日放送のNHK番組で、国会での憲法審議の進め方について議論した。岸田文雄首相(自民党総裁)が憲法改正に向けた議論進展に期待する考えを示したのに対し、立憲民主党の泉健太代表はCM規制など国民投票法の改正を優先させるべきだとの立場を重ねて示した。
首相は「施行から75年がたった憲法には、時代にそぐわないとか、不足している部分もあるのではないか」と指摘。「国民の中で、憲法に対する意識がより高まり、改正の議論が進むことを期待したい」と語った。
これに対し、泉氏は「国民投票法の整備はまだ不十分だ」と述べ、CM規制や外国人寄付の問題などの優先審議を求めた。
日本維新の会の馬場伸幸共同代表は「いろんな項目について議論を深め、採決し発議するかどうか決めよう」と主張。国民民主党の玉木雄一郎代表も「立法府の機能を維持するための(国会議員)任期の特例延長について、速やかに結論を得るべきだ」と語った。
一方、公明党の山口那津男代表は「今日的な課題も出ているが、この憲法の意義を改めて共有すべきだ」として、丁寧な議論を要請。共産党の志位和夫委員長は「憲法9条を変える議論ではなく、9条を生かした平和外交の議論を大いにやりたい」と訴えた。
れいわ新選組の山本太郎代表は「憲法改正の優先順位は低い」と述べ、新型コロナウイルス対策や社会保障の議論が重要との考えを示した。番組は4月27日に収録された。(2022/05/01-15:07)