岸田首相、対ロ追加制裁を発表　個人１４０人の資産凍結

　【ロンドン時事】岸田文雄首相は５日、東南アジア・欧州歴訪の一連の日程を終えた後、ロンドン市内で記者会見し、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアへの追加制裁を発表した。資産凍結の対象に約１４０人の個人、輸出禁止の対象に約７０の軍事団体を追加するのが柱。量子コンピューターなど先端的な物品の輸出禁止や一部銀行の資産凍結も実施する。
　首相は「世界の平和秩序を守り抜くため、今こそ一層Ｇ７（先進７カ国）の結束を強固にしなければならない。Ｇ７と連携し、ロシアへの圧力をさらに強化する」と表明。覇権主義的な動きを強める中国を念頭に「危機に直面している今こそ、『自由で開かれたインド太平洋』の旗印を高く掲げなければならない」と語った。同時に、「ウクライナはあすの東アジアかもしれない。暴挙には高い代償が伴うことを示すことが重要だ」とも指摘した。（2022/05/06-00:01）